【18冊目】「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(著者:ピーター・ティール)」

記事まとめ

  • 「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(著者:ピーター・ティール)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「起業において、1からnを作るような成功例のコピーではなく、0から1を作るように新しい何かを作るべきだ」ということを学んだ
  • これから起業する起業家や行き詰まっている起業家、自分が所属している会社を市場独占させ成功させたい人に本書をオススメしたい

 

「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(著者:ピーター・ティール)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「起業における成功の秘訣として、0から1を作り出し、市場を独占することが重要だということを教えてくれる本」です。

 

本書は、著者がスタンフォード大学の学生向けに行った「起業論」の講義がもとになっており、学生向けに話しかけるような文体も一部見られて、比較的読み進めやすい本です。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、151分(2時間31分)かかりました。

 

「起業論」という講義のタイトルのとおり、起業における著者の考え方が説明されています。

 

著者はエンジェル投資家(ごく初期のベンチャー企業に自己資金を投資する)のため、たくさんのベンチャー企業を見てきてます。

また、自分自身でも起業をしている人物です。

 

著者の主張は、「競争を避け、市場を独占する企業になれ」と言っているようにとらえました。

検索サイトの大手Googleのように、ライバル企業を突き放すほどの企業です。

 

「起業するのであれば、そういった独占的に市場を支配できるくらいのことをしましょう」と本書で説いてます。

 

具体的なテクニックではなく、起業を成功に導く考え方を説いてくれます。

 

起業する予定の人や起業がうまく進んでいない人、自身が所属する会社を成功に導きたい人には本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

1. 「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(著者:ピーター・ティール)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(著者:ピーター・ティール)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」です。

 

タイトルの「ゼロ・トゥ・ワン」とは、本書では以下のように定義しています。

 

未来を考える時、僕らは未来が今より進歩していることを願う。その進歩は次の二つの形のどちらかになる。ひとつは水平的進歩、または拡張的進歩と言ってもいい。それは成功例をコピーすること、つまり1からnへと向かうことだ。‥もうひとつの垂直的進歩、または集中的進歩とは、新しい何かを行うこと、つまりゼロから1を生み出すことだ。‥1台のタイプライターから同じものを100台作るのが水平的進歩だ。タイプライターからワープロを創れば、それは垂直的進歩になる。

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

他人/他者の製品やサービスと似たようなものを作るのではなく、まったく新しい製品やサービスを作ることを推奨しています。

これが、市場を独占することになり、ビジネスを成功に導くと説いてます。

 

原著について

本書は翻訳本です。

原題は「ZERO TO ONE : NOTES ON STARTUPS, OR HOW TO BUILD THE FUTURE」です。

 

「STARTUPS」というように、スタートアップ企業、ベンチャー企業、起業家に向けた本となります。



 

1-2. 著者について

著者は、「ピーター・ティール」です。

 

Twitterアカウントはありましたが、更新していないようです。

Peter Thiel(@peterthiel)

 

経歴

「ピーター・ティール」の経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

シリコンバレーで現在もっとも注目される起業家、投資家のひとり。

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

もう少し詳しいことが、本書の日本語版序文に紹介されています。

 

ティールを紹介しようとすると、彼があまりにも多くの顔を持っているので、一言で説明するのが難しい。わかりやすい説明をすれば、世界最大のオンライン決済システム、ペイパル(PayPal)の共同創業者であり、現在は、エンジェル投資家(ごく初期のベンチャー企業に自己資金を投資する)、ヘッジファンドマネージャーとして、様々なテーマに投資をしている人物である。

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

投資家だけでなく、創業者、起業家としての経験も持つため、本書でもより具体的な体験談が描かれています。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 僕たちは未来を創ることができるか
第2章 1999年のお祭り騒ぎ
第3章 幸福な企業はみなそれぞれに違う
第4章 イデオロギーとしての競争
第5章 終盤を制する(ラストムーバー・アドバンテージ)
第6章 人生は宝クジじゃない
第7章 カネの流れを追え
第8章 隠れた真実
第9章 ティールの法則
第10章 マフィアの力学
第11章 それを作れば、みんなやってくる?
第12章 人間と機械
第13章 エネルギー2.0
第14章 創業者のパラドックス
終わりに 停滞かシンギュラリティか

 

「だ・である調」

本書は、「です・ます調」ではなく、「だ・である調」です。

本ブログのような「○○です。」ではなく、「○○である。」という文です。

 

本書はスタンフォード大学の学生向けに行った「起業論」の講義を元に書いてます。

学生向けなので、比較的読み進めやすい本だと思います。

 

概要

本書は、日常生活ではなく、仕事に関する本です。

仕事の中でも、会社を作り、会社を成功に導きたいと思っている起業家や経営者が読む本だと思います。

 

著者が言いたいのは、「市場独占できるような、新しいことをやりましょう」ということです。

 

既にあるサービスのコピーのようなものではなく、まったく新しいサービスを作り出すことを推奨してます。

それが、市場を独占し、ライバル企業が真似して追いつくまでに、突き放しておくことで、成功を維持できるということです。

 

本書を読んでいると、企業が成功することを説いているのですが、それよりも、著者自身が新しい製品やサービスがどんどん出てくる世界を楽しんでいるのだと思います。

そういったテクノロジーの進歩を見るのが楽しいのだと思います。

 

僕も共感できます。

IT関係のテクノロジーだけでなく、化学や宇宙などの研究の進歩を見るのも非常に楽しいです。

こういった楽しみ方ができる起業家が現れることで、ますます便利な世の中になっていくのだと思ってます。

 

著者は一般的な起業家の進め方(リーン・スタートアップ)を認めていない

著者の考えとしては、リーン・スタートアップと呼ばれる流行のコンセプトをあまりよく思っていないようです。

日本語版の序文にまとめられていました。

 

ティールの主張で最もコアとなる部分は、「リーン・スタートアップ」と呼ばれる今流行りのコンセプトとは真逆である。リーン・スタートアップでは、事前にあまり計画せずに、少しずつ改善することを重視するが、ティールはそうしたスタートアップは結局は成功しにくいと考える。むしろ、あるべき姿は、「競合とは大きく違うどころか、競合がいないので圧倒的に独占できるような全く違うコンセプトを事前に計画し、それに全てを賭けろ」というスタンスである。

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

とにかく「独占」です。

競争環境に自ら入っていくような考えではなく、新しい市場を形成するように、まずは小さな市場を独占することを考えるべきだと言ってます。

 

「アメリカで流行ったサービスを少し作り直して日本に導入する」というような考えではなく、「日本でまったく新しいサービスを作る」という考えです。

 

「考え方はわかるが難しい」というのが本音ですが、そういう考えは捨ててはダメだなと思いました。

 

著者の考える原則

著者が考える原則が4つありましたので紹介します。

 

1 小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい
2 出来の悪い計画でも、ないよりはいい
3 競争の激しい市場では収益が消失する
4 販売はプロダクトと同じくらい大切だ

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

とにかく「独占」を推奨する著者ですが、「3 競争の激しい市場では収益が消失する」というのが理由の1つです。

 

競争市場では必ず、価格競争が発生します。

ただ、独占市場であれば、自分で自由に価格を決めることができると説いてます。

 

会社は必ずしも利益を求めるだけに存在するわけではないですが、利益を考えるのであれば、競争市場よりは独占市場です。

このことを忘れないようにしたいと思ってます。

 

起業予定の人、起業がうまく進んでいない人にオススメしたい

著者の言葉はどこかやる気にさせてくれるパワーを感じました。

「○○はダメだ!こうやれ!」というような強い言い方ではなく、でも、「○○した方がいいよ」というような柔らかい言い方でもないです。

 

本書を読んでいくと、自然とやる気が出てくるような感覚になりました。

起業に対して、背中を押してくれているような感覚です。

 

そのため、起業計画中の人だけでなく、起業に挑戦中の人にもオススメできる本だと思ってます。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①小さく始めて、とにかく独占を狙う

とにかく独占を狙いたいと思います。

そのために、小さい市場を狙います。

なぜなら、小さい市場の方が独占しやすいからです。

 

どんなスタートアップもはじまりは小さい。どんな独占企業も市場の大部分を支配している。だから、どんなスタートアップも非常に小さな市場から始めるべきだ。失敗するなら、小さすぎて失敗する方がいい。理由は単純だ。大きな市場よりも小さな市場の方が支配しやすいからだ。
‥スタートアップが狙うべき理想の市場は、少数の特定ユーザが集中していながら、ライバルがほとんどあるいはまったくいない市場だ。

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

「少数の特定ユーザが集中していながら、ライバルがほとんどあるいはまったくいない市場」なんて簡単に見つかるわけないと思います。

ただ、それを探そうと意識し続けることが重要だと思ってます。

 

諦めて探さないよりは、探そうとする。

探そうとしないと、探し当てることはできないと思ってます。

 

②成功は運じゃない‥と思いこむ

成功は運もあると思ってます。

ただ、「運だけじゃない」と思いこむことにしてます。

そうしないと、待つだけで何も行動を起こせないからです。

 

そのため、「成功は運じゃない」ことを支持してくれるような発言を探してます。

本書にありましたので紹介します。

 

ビジネスでいちばん意見が分かれるのが、成功は運か実力かという問題だ。
‥連続起業家(シリアル・アントレプレナー)が世に存在するということは、成功が単なる運とも言い切れない。数百万ドル規模のビジネスを複数立ち上げた起業家は何百人もいる。中でもスティーブ・ジョブズ、ジャック・ドシー、イーロン・マスクは数十億ドル企業を複数生み出してきた。成功がほぼ運によるものだとしたら、こうした連続起業家はおそらく存在しないはずだ。

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

成功が運か実力かどうかの議論の答えを僕は求めていません。

正直、どちらでもいいです。

 

成功が実力だと思った方が、自分に都合がいいので、そう思うことにしています。

そう思う方が、ちょっと疲れた時やきつい時でも頑張って前に進めることができるからです。

 

もし成功が運であれば、行動することがムダに感じてしまい、何も行動を起こさなくなってしまいます。

 

運とか努力とか、目に見えなくて、後付け(結果論)のようなものは僕はムシします。

 

努力とは何か?
・1日10時間以上取り組めば努力なのか?
・仕事をしながら空いた時間で1時間取り組むことは努力なのか?
・休日だけ10時間取り組むことは努力ではないのか?

 

これらのような定義が曖昧なもの(人によって違うもの)は、真剣に考えないようにします。

 

③どんなビジネスでも答えを出すべき7つの質問

「どんなビジネスでも答えを出すべき7つの質問」というのがありましたので紹介します。

 

1 エンジニアリング
段階的な改善ではなく、ブレークスルーとなる技術を開発できるだろうか?
2 タイミング
このビジネスを始めるのに、今が適切なタイミングか?
3 独占
大きなシェアがとれるような小さな市場から始めているか?
4 人材
正しいチーム作りができているか?
5 販売
プロダクトを作るだけでなく、それを届ける方法があるか?
6 永続性
この先10年、20年と生き残れるポジショニングができているか?
7 隠れた真実
他社が気づいていない、独自のチャンスを見つけているか?

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

 

今後ビジネス(起業)を行う時、これらの質問に答えながら、実行していきたいと思います。

 

2. 終わりに

僕の前職の会社は、競争環境に苦戦していました。

基本的に、ライバル会社が先にサービスを開始、それと似たようなサービスを後から追加していくような後追いとなってました。

 

ライバル会社の方が大きく、資金力もありましたので仕方がないことだと思います。

 

ただ、ここで考え方を改めて、「新しい市場を作り出してやろう」と意識し予算確保する、くらいでないと、一生そこから抜け出せないと思いました。

 

本書を読むことで、まずはそのような考え方を学べるかと思います。

あとは、実際に行動を起こすしか方法はないかと思ってます。

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