【72冊目】「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門(著者:森岡毅)」

記事まとめ

  • 「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門(著者:森岡毅)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「マーケティングを行うマーケターは、会社の中で一番消費者を理解している存在になるべきだ」ということを学んだ
  • マーケティングの本をこれから読もうと思っている人に本書をオススメしたい

 

「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門(著者:森岡毅)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「マーケティングのやり方や考え方を、分かりやすく教えてくれる本」です。

 

本書は、マーケティングの専門書に出てくるような用語はほとんど出てこないため、非常に読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、2時間8分かかりました。

 

本書は、僕がマーケティングを利用したいと思うようになったきっかけの本です。

2018年に脱サラを志し、11年間勤めた会社を退職したのですが、事業を始めるにあたり、いくつかの知識を学びたいと思っていました。

 

  • 英語力
  • 起業のやり方や考え方
  • 良い文章の書き方
  • 良い演説の仕方(話し方)

 

その中で、「マーケティング」という用語にも興味がありました。

 

そして、いろいろマーケティングの本を買うのですが、一番分かりやすかったのが本書です。

 

マーケティング理論はいろいろあり、専門書もたくさんあります。

それらの専門書は、大学教授などが書いたもので、論文のように、ちょっと読みにくいことが多いです。

また、洋書の翻訳が多く、事例が海外企業のため、「日本で通用するのかな?」という疑問をわいてきます。

 

そういうこともあり、読むのに挫折することもあると思います。

 

そうなる前に、もしくは、そうなった後に、本書を読んでみてほしいです。

 

専門書を読む前に、マーケティングの考え方がよく分かります

それぞれのマーケティングの専門書は、本書に書かれているような考え方が基本となっています。

そのため、本書を読んだ後に専門書を読めば、その理論の部分を中心に読めばいいので、効率的に読めるようになります。

 

つまり、マーケティング本を読む人が、最初に手にする本としてベストの本だということです。

 

マーケティングに興味がある、もしくは、これから起業を行うが、どうやってモノを売れるようにすればいいのか分からない人に、本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

1. 「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門(著者:森岡毅)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門(著者:森岡毅)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」です。

 

タイトルの「USJ」は、大阪府にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンのことです。

つまり、本書は、日本のことを話しています。

そのため、他の洋書を翻訳しているマーケティング本よりも、読みやすく、イメージがしやすい本となってます。

 

1-2. 著者について

著者は、「森岡毅」さんです。

 

以下のウェブサイトを運営しているようです。

株式会社 刀

 

また、「森岡毅」さんのTwitterアカウントは見つけることはできませんでしたが、上記の会社のアカウントは以下となります。

株式会社刀/森岡毅 広報アカウント(@katana_PR)

 

経歴

「森岡毅」さんの経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

1972年、福岡県生まれ。神戸大学経営学部卒。96年、P&G入社。日本ヴィダルサスーン、北米パンテーンのブランドマネージャー、ウエラジャパン副代表などを経て、2010年にユー・エス・ジェイ入社。革新的なアイデアを次々投入し、窮地にあったユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させる。12年より同社チーフ・マーケティング・オフィサー、執行役員、マーケティング本部長。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

本書は、マーケティング本部長が書いた本となります。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 USJの成功の秘密はマーケティングにあり
第2章 日本のほとんどの企業はマーケティングができていない
第3章 マーケティングの本質とは何か?
第4章 「戦略」を学ぼう
第5章 マーケティング・フレームワークを学ぼう
第6章 マーケティングが日本を救う!
第7章 私はどうやってマーケターになったのか?
第8章 マーケターに向いている人、いない人
第9章 キャリアはどうやって作るのか?

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

マーケティング用語はほとんど出てきませんので、非常に読みやすい本となってます。

 

概要

本書は仕事に関する本です。

仕事の中でも、「マーケティング」がテーマです。

 

マーケティングの中でも、個別に編み出されたマーケティング理論を説明するというよりは、マーケティングの考え方を教えてくれる本となっています。

つまり、どのマーケティング本にも共通するような基本的な考え方を説明しています。

 

すでにマーケティング本を何冊も読んで理解している人には物足りないかもしれません。

逆に、マーケティング本を読んで挫折した人や、これからたくさん読もうと思っている人が読むと、得られるものがあると思います。

 

マーケティングとセールスは違う

僕がサラリーパーソン時代に所属していた組織には、「マーケティング部」はありませんでした。

営業部はありましたので、本書で語られるマーケティングの役割は、おそらく営業部が実施していたと思われます。

 

営業部は、本来、セールスを行う部署だと思います。

マーケティングとセールスは違うようです。

 

「商品を売る」のは営業の仕事、「商品を売れるようにする」のがマーケティングの仕事。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

「マーケティングをうまくやれば、営業は不要」という言葉を聞いたことがあります。

営業部隊が商品を売ろうと足を動かさなくても、勝手に商品が売れていくという意味です。

逆にいうと、マーケティングを行わずに、足を使ってセールスで売るという戦略もあるのかもしれませんね。

 

本書はマーケティングを推奨する本です。

 

マーケターは起業家や経営者の思考を持つ

本書を読むと、マーケター(マーケティングを行う人)は、起業家や経営者がするようなことをしていると感じました。

 

このようにマーケターは、ビジネスが「伸びる・伸びないの本質」を見極めるのに最も時間と精神力を使わなければなりません。そのビジネスを左右する本質である「衝くべき焦点」を「ビジネスのドライバー」と呼びます。私が入社直後に確信したのは、「2002年の一連の不祥事」も「映画のパークにこだわってディズニーと差別化すること」も、USJのビジネス・ドライバーではなかったということです。
ビジネス・ドライバーでないということは、その問題解決にどれだけ注力しても、ビジネスは好転しないということです。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

僕は、上記引用文のようなことは、経営者がするものだと思ってました。

逆にいうと、社内で起業家的な行動を取りたい人は、マーケターが向いていると思います。

 

会社の進むべき方向を見極める頭脳としての存在、企業の軍師ともいうべき「マーケター」の最初にすべき最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること。そして正しい方向へ会社を無理やりにでも引っ張っていくことだと、私は考えています。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

もしかしたら、著者の考えるマーケターだけが、起業家や経営者に似ているのかもしれません。

他のマーケターの考えは違うかもしれませんね。

 

ただ僕は、本書の考え方が好きです。

会社には、こういう考え方をする人が、経営者以外に存在してもいいと思います。

 

いや、むしろ、全社員がこういう考えをして業務を行うべきだと思います。

ただ、それが難しいからこそ、マーケターがいるのでしょう。

 

結局は消費者視点に立つこと

そのようなビジネス書にも語られますが、結局は、消費者の視点で物事を考えることが重要だということです。

 

よく聞かれるのです、「森岡さんはUSJの何を変えたのですか?」と。
‥それは「消費者視点」という価値観と仕組みにUSJを変えたことです。USJが消費者視点の会社に変わったということが、V字回復の最大の原動力だと思います。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

ただ、消費者視点というのは、消費者に言われるがままを実施することではありません。

これもビジネス書でよく語られます。

 

消費者視点の会社であるということは、とにかく消費者の喜ぶことならば何でもしますということではありません。むやみにコストをかけて消費者の要求に対応するようでは、中長期では消費者価値を生み出すことができなくなるからです。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

消費者は製品やサービスにかかる費用は意識しませんからね。

そういうことができるのは企業側だけです。

企業側は、費用も意識しながら、消費者も考え、サービスを作る必要があります。

 

また、消費者と技術者の考えは一致しないことも説明されていました。

これは納得しました。

 

‥「ゲストが本当に喜ぶもの」と「ゲストが喜ぶだろうと作る側が思っているもの」は必ずしも一致しないのです。
プロの作り手は、この業界で経験を積むほどに作り手としての専門的な知識を獲得して玄人(くろうと)になっていきます。それは素人である消費者とは真逆の感覚に進むことを意味しています。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

知識が増えれば増えるほど、初期に覚えた知識が当たり前になり、説明不要なほど当たり前のものに感じていきます。

僕は元ネットワークエンジニア(通信技術者)ですが、そういった技術職の人は共感してくれるのではないでしょうか?

 

新入社員へ仕事を教えるときにその社員が分からないことが、実は、「新入社員の自分も分からなかったなぁ」と思うことがよくありました。

でも、それはすでに当たり前のように頭の中に埋め込まれており、あたかも、入社前から知っていたような感覚になっています。

 

こういったことは、技術的なものだけでなく、製品やサービスも同じなのでしょう。

 

消費者は、企業の製品やサービスを初めて使います。

普段見慣れている企業の社員とは全然違います。

 

  • 「最初は慣れないけど使っていくと慣れますよ」
  • 「なんでそんな簡単なことできないのか?」
  • 「こんな簡単なことマニュアルに書く必要があるかな?」

 

上記のようなことを思ったら、社員ではなく、初めて触れる消費者の視点になって考えるべきだと思いました。

 

マーケティングの考え方を学びたい人にオススメ

マーケティングの考え方は、マーケターだけでなく、企業で働く人、全員が持つべき考え方だと思います。

経営者も技術者も営業も全員です。

 

そうすれば、全社的に、消費者の視点に立った、使いやすい製品やサービスが生まれ、会社もますます成長していくことになると思います。

マーケティングの考え方は、そのようなことまで秘めていると思ってます。

 

マーケティング理論を読む前に、基本となるマーケティングの考え方を学びたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①技術志向をやめる

僕は技術志向です。

元ネットワークエンジニアという技術職だったからか、最新技術や最新サービスを使いたいと思うようになってます。

最新のものは、今までのものより絶対に良いもので、使わないと損だという考えだからです。

 

これは良くない発想です。

 

それは簡単に言うと、「液晶パネルを発明したからTVを作ろう」という発想です。
‥「タッチパネルを発明したからアイフォーンを作った」のではないのです。消費者がどうしたら最も使いやすいかを考えて、タッチパネルを採用したのです。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

「技術志向」ではなく「消費者志向」にならないといけません。

消費者をより満足させるために、最新技術を手段として使えそうだ、という流れです。

消費者が先ですね。

 

ただ、最新技術の知識や、どんなことができそうか、ということは頭に入れておくべきだと思います。

それがないと、いざ消費者のことを考えていても、アイデアが浮かばないと思います。

スキルとしての最新技術や、最新情報は学んでおいて損はないですね。

 

②競合を広く考える

同じ業界の企業だけが競合ではありません。

こういった狭い視野で考えるのではなく、広い視野で考えるというのも、ビジネス書でよく出てきます。

 

例えば、東京ディズニーリゾートよりも私が脅威に感じている競合の1つに「スマートフォン」があります。テーマパークにとっては、「非日常への現実逃避」、「時間を取り合う」、「可処分所得を取り合う」などの意味において、同じ土俵で争っている恐るべき競合です。スマホは同時に消費者にリーチするための重要なメディアともなっているので思案が必要です。

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

「時間を取り合う」ということでいうと、すべての業界が競合になるので、もう少し狭めてもいいのかもしれません。

ただ、今まで常識的に考えていた狭い視野では、消費者を満足させることはできないと思います。

 

もっと大きく考えて、ライバルを広く考えて、そのライバルを分析してみて、違う業界からも学ぶことが重要だと思いました。

 

③顧客の要望の潜在的なものをとらえる

以下の格言もビジネス書によく出てきますので紹介します。

ハーバード大学院の教授だったレヴィット博士が紹介した格言のようです。

 

「人々は4分の1インチのドリルを欲しいのではない。人々が欲しいのは4分の1インチの穴である」

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

 

ドリルが欲しいのではなく、穴を開けたいからドリルを買うだけです。

ドリル以外のもので、安く簡単に穴を開けられるならドリルは不要でしょう。

 

もしくは、その穴は、本棚を作ろうとしているだけかもしれません。

では、「本棚」が欲しいのかもしれません。

(本棚の例は、何かの本で書かれていたと記憶しています)

 

こういう風に、顧客の要望を考えていくべきです。

その中に、本当に必要な要望が隠れており、それがビジネスになります。

 

2. 終わりに

本書は他のマーケティング理論の本と比べ、読みやすくて分かりやすいです。

どんな企業にも共通する考え方を学べることでしょう。

 

その後、難しいマーケティング理論の本を読むといいと思います。

そういった本で、自社に当てはまるか考えながら読んでいくと、頭が活性化され、良いアイデアが生まれるかもしれません。

 

マーケティング理論の本に挫折しないように、まずはマーケティングの基礎的な考え方を学びたいと思っている人は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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