【85冊目】「世界一わかりやすい 会計の授業(著者:林 總)」

記事まとめ

  • 「世界一わかりやすい 会計の授業(著者:林 )」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「会計数字にとらわれすぎないことが大事である」ということを学んだ
  • 会計をビジネスで活かす方法を知りたい人に本書をオススメしたい

 

「世界一わかりやすい 会計の授業(著者:林 )」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「会社経営における会計の活用の仕方を教えてくれる本」です。

 

本書は、会計用語が出てきますが、わかりやすい説明で教えてくれるため、読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、1時間59分かかりました。

 

本書を読む前に、本書と同じ著者が書いた「ドラッカーと会計の話をしよう」を読んでいます。

 

本書との違いは、ほとんどありません。

著者が伝えたいことは変わらず、「利益は儲けとは違う」「会計上の利益は操作ができるので、利益を目標にしない」「業務改善対象は現場にある」「業務改善は、ムダを省くこと」ということです。

 

「ドラッカーと会計の話をしよう」は物語形式で学ぶスタイルでしたが、本書は説明形式です。

また本書は、「ドラッカー」という経営学者のことはほとんど出てきません。

それくらいの違いです。

 

多少の違いはあります。

CVP分析というのは、「ドラッカーと会計の話をしよう」では出てきませんでしたが、本書では出てきます。

 

著者が言いたいことを理解するのに、物語形式が良ければ「ドラッカーと会計の話をしよう」を選び、説明形式で少しだけ詳しめに知りたいということであれば本書を選ぶと良いと思います。

 

また、「会計」の授業というタイトルになっていますが、「簿記の勘定科目」「財務3表の作り方」については出てきません。

それよりは、会計をビジネスにどう使うべきかを教えてくれる本です。

 

会社経営の存続のために、会計数字を見ているが、活用方法がよくわからないという人に本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。


1. 「世界一わかりやすい 会計の授業(著者:林 )」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「世界一わかりやすい 会計の授業(著者:林 )」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「世界一わかりやすい 会計の授業」です。

 

タイトルに「会計の授業」とありますが、簿記や財務3表の作り方などの説明はありませんので、注意してください。

会計と会社経営の関係性を説明するような本です。

 

1-2. 著者について

著者は、「林 」さんです。

 

以下のウェブサイトを運営しているようです。

公認会計士 林

 

運用しているTwitterアカウントは見つけることができませんでした。

 

経歴

「林 」さんの経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

公認会計士、税理士、LEC会計大学院教授(管理会計事例)、日本原価計算学会会員。

世界一わかりやすい 会計の授業

 

本書は、公認会計士が書いた本です。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
プロローグ なぜ会計を勉強しても身につかないのか?
第1章 会計にダマされるな
第2章 決算書はレントゲン写真と心得よ
第3章 利益を追うな、現金を追え
第4章 司令塔に情報を集めよ
第5章 CVP分析でムダを省け
第6章 時間がビジネスを制する

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

会計用語ができますが、わかりやすい説明があるので、読みやすい本となっています。

 

概要

本書は会計に関する本です。

物語形式の本ではなく、説明形式の本です。

 

会計をビジネス(会社経営)に役立てるためのやり方を教えてくれる本となってます。

 

会計数字の利益にとらわれてはいけない

著者がどの著書でも一貫しているのは、「会計数字にとらわれるな」ということです。

特に、会計上に現れる「利益」は、操作が可能であり、「利益」をみて会社経営することは危険であると考えてます。

 

マラソンの例が分かりやすかったです。

 

期間を区切って業績を測定するのは、マラソンに置き換えると、区間(たとえば10キロごと)のラップタイムを報告するようなものです。
ランナー(経営者)からすれば、区間ごとの記録ではなく、約42キロのレースが終わったときに、誰よりも早くゴールに到着することを考えて走っているはずです。ところが、もし周りの人たちが10キロごとの区間記録をうるさく言い始めたとしたらどうでしょうか。ランナーのペースが乱れてしまうに違いありません。

世界一わかりやすい 会計の授業

 

会計で作られる決算書では、「利益」が分かります。

会社の経営状況を把握するために、その「利益」を見る、会社の外部の人たち(投資家など)が多いため、会社は、「利益」が良い会社に見えるように操作します。

 

利益は、「売上-費用」で表されますので、例えば、「受注だけで今期の売上として計上する」などの方法で、操作できてしまいます。

 

これは、決算書を見るだけでは分かりません。

会社は、投資家にいろいろ言われないために、決算書をよく見せようとするものだ、ということです。

 

ただ、経営者は、マラソンでいうと、ゴールを目指す必要があります。

最初は緩やかなペースで体力を温存し、ラストスパートで全ての体力を出し切る戦法かもしれません。

つまり、経営者は、決算書に惑わされないようにしないといけません。

 

他人によく見せようとした決算書を信じず、より会社の状況にあった決算書を見て、経営判断をするべきです。

 

キャッシュフロー決算書は事実を表す

決算書は財務3表といって以下の3つの諸表があります。

 

  1. 損益計算書
  2. 貸借対照表
  3. キャッシュフロー計算書

 

この中で、操作されにくく、事実を表しているのがキャッシュフロー計算書のようです。

 

キャッシュフローは、「1年間あるいは1ヶ月間の現金(預金を含む)の増減のこと」です。

以下の3つに分けて、現金の流れを表しています。

 

  1. 営業キャッシュフロー:商売で稼いだ現金の流れ
  2. 投資キャッシュフロー:固定資産に対する投資や売却に関わる現金の流れ
  3. 財務キャッシュフロー:銀行借入や返済などの流れ

 

著者は、会計上で表される、操作できるような「利益」に着目するよりも、営業キャッシュフローが黒字になるような経営に着目すべきだと主張しています。

また、財務キャッシュフローを減らす、つまり、無借金経営を推奨しています。

 

つまり、積極的に儲けを増やす経営にシフトし、儲けの範囲で設備投資することを心がけるキャッシュフロー経営を目指すべきです。

世界一わかりやすい 会計の授業

 

銀行からお金を借りることを推奨する本を読んだことがあります。

 

上記の本は、「ビジネスはお金とお金のぶつかり合いだ」ということで、お金が多い方が有利だという主張でした。

この主張も納得できます。

 

ただ、本書の著者は、今までいろいろな企業を見てきて、結論として、「無借金経営にすべき」と判断したのでしょう。

おそらく、借金経営で失敗した企業が多かったのではないかと思ってます。

 

自社が無借金経営をしているかどうかは、財務キャッシュフローを見て判断できます。

 

また、会社を成長させるためには、投資が必要な時もあると思います。

その際は、営業キャッシュフローから得たお金の範囲で、そのお金を投資キャッシュフローとして出すことが推奨されています。

これも、キャッシュフロー計算書を見て判断できます。

 

このように、お金の流れを、キャッシュフロー計算書で分析することが、会社経営で重要だと学びました。

 

会社経営における会計の活用の仕方を学びたい人にオススメ

会計資料(財務3表)を作るためには、「簿記」「勘定科目」の知識が必要ですので、そういったことを学ぶのも大事だと思います。

 

ただ、会社経営という視点でいうと、そのような細かなことより、もっと大きな視点で会計数字を確認しないといけません。

 

自身がどのような立場にいるかということでしょうね。

会社経営ではなく、経営者に情報を与える側であれば、「簿記」などの勉強をすべきでしょうけど、経営者やビジネス上の決断をする管理職などは、会計の活用方法を学ぶべきです。

 

本書は、会計の活用方法を学ぶための本です。

そのため、ビジネスにおいて、重要な判断を行う立場にある人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①決算書を見るコツは、異常な変化を見ること

会計の数字にとらわれてはいけないのですが、まったく参考にできないわけではないです。

操作された「利益」に対して、一喜一憂するのはよくないですが、正しい経営状態を表すために、ありのままを示した会計数字は利用すべきです。

 

要は、投資家や経営者や管理職によく見せるために、操作された会計数字は利用すべきではないというだけです。

 

そういう状態にない会計数字は良い判断に利用できます。

 

そして、会計数字を見る時は、単独で決算書を見るのではなく、何か(時系列など)と並べてみて、異常な変化がある部分に注目すべきだということです。

 

損益計算書分析の鉄則は、時系列的に金額と比率の推移を見て、異常な増減に着目することです。たとえば、黒字だったのに赤字になった、粗利率が大幅に減少した、リストラ費用引当金が突然計上されたなど、突然の変化に注目するのです。

世界一わかりやすい 会計の授業

 

ただ、会計上の数字から分かるのは、そこまでです。

原因はわかりません。

 

原因を調査するためには、現場に行くしかありません。

これも著者が一貫して述べていることです。

 

決算書から経営状況を良くするための情報を得ることはできますが、実際に経営状況を良くするためにやらなければならないことは現場にあります。

会計数字を見るだけでは、解決しません。

 

会計数字にとらわれすぎないで、もっと現場の意見を確認することが重要だと思いました。

 

2. 終わりに

本書の「はじめに」では、簿記1級や税理士試験、公認会計士に合格しても、会計を使いこなせるとは限らないと記載がありました。

 

僕は今後、簿記2級の合格を目指し勉強していく予定です。

個人事業主として開業する予定であり、青色申告をするため、勘定科目や帳簿記帳について、詳しくなっておきたいという理由です。

 

ただ、本書を読む中で、青色申告のためではなく、事業をうまく回すための会計資料を作るために簿記の知識を活用したいと思うようになりました。

 

会計資料を作るだけではなく、実際にその資料を利用することですね。

そのために簿記を勉強するという目的にすると、勉強が苦じゃなく思えてきました。

事業がうまく回り、夢が叶うイメージが勉強の先にあるからです。

 

そのような考えにしてくれた本でした。

そのため、簿記の資格試験に挑戦中で、その簿記の知識で作られた会計数字がどのようにビジネスに活用されるのかを知っておきたいと思っている人は、ぜひ本書を手にとってみてください。

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