【30冊目】「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編(著者:ティモシー・テイラー)」

記事まとめ

  • 「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編(著者:ティモシー・テイラー)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「国の経済発展や衰退は、さまざまな要素が関係しており、1つの解決策が永遠に、また、他国でも同様に使えるというわけではなく、日々、対策を考え続けなければならない」ということを学んだ
  • 国や世界全体の、経済変化やその変化に対する対策の影響について知りたい人に本書をオススメしたい

 

「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編(著者:ティモシー・テイラー)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「経済全体を見るマクロ経済について、アメリカの出来事や機関を中心として、分かりやすく教えてくれる本」です。

 

本書は「入門」というタイトルのとおり、経済学を学んでいない人にとって、非常に分かりやすい説明がされているため、読みやすい本です。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、358分(5時間58分)かかりました。

 

僕は経済ニュースに弱いです。

大学受験前や就職活動前に、「経済に強くならなければ!」と思い、経済新聞を買おうとしたり、ニュースを読もうとするのですが、その取り組みが続かなかったです。

 

サラリーマン時代も、経済ニュースはほぼ見ていませんでした。

株式投資をやってみたこともありましたが、経済ニュースなど見ずにやっていましたので、結果はご想像のとおりです。

 

僕は脱サラを目指しているのですが、そのためには経済のことを知っておく必要があると思っており、本書を手に取りました。

 

本書は初心者向けで、非常に分かりやすい本でした。

 

一点だけ注意点を挙げるとしたら、翻訳本なので、話の中心は「アメリカ」です

 

ただ、訳注として、「アメリカのこの機関は日本でいうとこの機関です」というような補足もついてますし、経済における変化やその対策については、アメリカと日本という違いを意識せずとも学べますので、そこまで大きく気にする必要はないと思っています。

 

本書を読むことで、人生を楽しく感じるようになりました

 

大袈裟だと思われるかもしれませんが、経済が良くなるために、政府機関や企業がどんなことをすべきなのかを考えるようになりました。

その延長上には、国や企業がよくなるというより、自分の生活がよくなるということになります。

 

つまり、国全体、世界全体で、生活をよくするための取り組みを学べるのが経済学です。

 

ただ、経済学は他の学問と違い、1つの解法が、必ずしも将来にわたって使えたり、他の国で使えるということではないということも学びました。

経済を良くするのは、方程式に当てはめたら簡単に答えが出るようなものではないということです。

 

国、世界が一丸となって取り組んでいくことが重要ですね。

自分の生活の改善につながりますので、そういったニュース記事を読むことが1つの楽しみになってきています。

 

株式投資で経済ニュースを読む必要がある人や単純に日々の経済ニュースがわかるようになりたいと思っている人には、本書がオススメです。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。


1. 「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編(著者:ティモシー・テイラー)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編(著者:ティモシー・テイラー)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編」です。

 

タイトルの「マクロ編」のとおり、別の本もあります。

「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編」です。



僕は本書を読むまで気づかなかったのですが、「ミクロ編」が先で、その次に読むのが「マクロ編」のようです。

 

この本は、すでに出版されているミクロ編に続くものです。まずはミクロ編を読んだうえでマクロ編に進んでほしい。‥原著は1冊にまとまっていますが、日本語版は、読者の便宜を考え、2冊に分けました。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

僕はミクロ編を読んでませんが、本書を読むのに大きな支障はありませんでした。

ただ、まだ両方とも読んでいない人は、ミクロ編から読む方がいいと思います。

 

原著について

本書は翻訳本です。

原題は「The Instant Economist: Everything You Need to Know About How the Economy Works」です。

 

原著は日本語版のように「ミクロ編」と「マクロ編」と2冊に分かれておらず、1冊のようです。


1-2. 著者について

著者は、「ティモシー・テイラー」です。

以下のウェブサイトを運営しているようです。

CONVERSABLE ECONOMIST

 

Twitterアカウントは以下のようです。

Timothy Taylor(@TimothyTTaylor)

 

経歴

「ティモシー・テイラー」の経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

経済学者・編集者。スタンフォード大学修士課程修了。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

経済学者が書いた本となります。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 マクロ経済とGDP
- 経済全体を見わたす目
第2章 経済成長
- 生活水準と上げるたった1つの方法
第3章 失業率
- なぜ失業者が増えると困るのか
第4章 インフレ
- 物価高が給料を食いつぶす
第5章 国際収支
- アメリカは世界に借金を返せるのか
第6章 総需要と総供給
- 需要が先か、供給が先か
第7章 インフレ率と失業率
- マクロ経済の巨大なトレードオフ
第8章 財政政策と財政赤字
- 国の財布の中身をのぞき見る
第9章 景気対策
- 需要がないなら穴を掘らせろ
第10章 財政赤字と貯蓄率
- 赤字のツケを払うのは誰か
第11章 お金と銀行
- 貸せば貸すほどお金は増える
第12章 中央銀行と金融政策
- 誰が世界の経済を動かすのか
第13章 金融政策の実践
- 武器の使いどころを考える
第14章 自由貿易
- なぜ外国からものを買うのか
第15章 保護貿易
- 貿易をやめると幸せになれる?
第16章 為替相場
- 通貨高で得をする人、損をする人
第17章 国際金融危機
- 投資ブームと為替の恐怖
第18章 世界経済をどう見るか
- 未来を切りひらく視点

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

経済学の用語が出てきますが、入門書なので、その用語を分かりやすく説明しているため、読みやすい本となっています。

 

概要

本書は、日常生活でも仕事でもなく、経済を説明する本です。

いやむしろ、経済は日常生活にも仕事にも影響しますので、日常生活と仕事に関する本ととらえてもいいかもしれません。

 

経済学は役に立つのか?

僕のイメージでは、経済学は、「政治家が学ぶもの」「株式投資やFXをしている人が学ぶもの」「大学受験や就職活動をしている人が学ぶもの」というイメージでした。

 

経済を大きく動かすような政策をするのは政治家だと思っているので、「経済をよくする」という意味では、政治家だけが学ぶものと思っていました。

 

本書の監訳者の言葉では以下のようなことが書かれていました。

 

経済学の基礎を知れば、世の中のしくみが見えてくる。国民のためにどんな政策が必要かもわかってくる。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

ただ、本書を全部読み通した後の僕は、経済学は国民全員が知っておくべきだと思うようになりました。

 

政府や金融機関が経済を立て直す政策を実施しますが、それにどう反応するか、正直わからないことが多いようです。

「こう動いてほしい」という願いで、政策を実施しますが、国民は別の方向へ動くこともあるということがわかりました。

 

つまり、国民全体が経済学を学び、経済をよくするためにはどう動くべきなのかを知っておくべきだと思っています。

 

例えば、消費を増やす必要があるので政府がそういう対策をしたのであれば、それに反することなく、消費を増やす行動に従う方が良いと思います。

なぜなら、短期もしくは長期(政府の考えによる)で、その行動の結果が良い方向として返ってくるはずだからです。

 

僕は経済学の初心者なのでこのような考えですが、どうですかね?

 

マクロ経済とミクロ経済の違いは?

僕は本書の姉妹本の「ミクロ編」を読んでいないのですが、本書でマクロ経済について学べました。

 

マクロ経済とミクロ経済は本書では以下のように書かれています。

まずは、監訳者の言葉です。

 

マクロ経済学の「マクロ」とは巨視的な見方のこと。単にミクロ経済学を大きくしたものではなく、経済全体を大づかみにする学問です。
個々の企業や人びとの経済活動を分析するのがミクロ経済学ですが、そうしたここの活動の集大成の結果、一国の経済や世界経済は、思わぬ動きをすることがあります。それを分析するのがマクロ経済学です。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

本書の中では、わかりやすい例がありました。

 

一人ひとりにとって合理的な行動が、全体としてみれば思わぬ結果につながることがあります。
大きな野外ステージで、人気バンドのコンサートを見ているとしましょう。
そのとき誰かがステージがもっと見えるようにと、立ち上がったとします。するとほかの人も、もっとよく見えるように立ち上がります。そうやってどんどん立ち上がっていくと、最終的にみんなが立ち見をすることになります。
ミクロの観点からいえばそれぞれが合理的な行動をとっているのですが、マクロの視点からいうと、誰も以前よりよく見えるようにはなっていないのです。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

また本書を読むと、ミクロの行動が同じでも、国(文化)により、マクロの行動は違うということがわかりました。

貯蓄を重んじる国があれば、そうじゃない国もあります。

 

こういったことを考えながら、マクロの視点で経済を見て、対策を講じていく必要があるということを学びました。

自分の生活をより豊かにしたいと思う人にオススメ

経済が良くなるのは、自分の生活が良くなると思っていいと思います。

つまり、国の経済政策がうまくいけば、当然自分にメリットがあります。

 

日々の政府の経済政策に対して、本当に間違っていると思うならば、意見を言わないといけないと思います。

選挙区で選んだ人を通じて、政府に意見をいうべきです。

 

そうするためには、経済学が分かった上で、証拠や理由を述べて意見を言わないと聞いてもらえないでしょう。

 

「生活が良くない」「税金が増えて欲しくない」という感想や感情では、動いてくれないと思います。

 

やはり、勉強として学んだ上で、根拠がある訴え方をすべきだと思ってます。

 

少し大袈裟ですが、自分の人生を豊かにするために経済学を学びたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①自国を分析して、もっとも良い分野に投資する

経済成長のためには、生産性を向上する必要があるようですが、その3つの要素が説明されていました。

以下の3つです。

 

生産性の向上をもたらす原動力
①物的資本の増加(仕事で使える設備が多くなる)
②人的資本の向上(働き手の教育・経験レベルが高くなる)
③技術の進歩(より効率的に生産できる)

 

長期的な経済成長は、生産性の向上によって実現されます。
生産性の向上とは、時間当たり、あるいは労働者1人当たりの生産量が増えるということです。
生産性の向上をもたらす原動力は3つあります。
「物的資本の増加」(仕事で使える設備が多くなる)と、「人的資本の向上」(働き手の教育・経験レベルが高くなる)、「技術の進歩」(より効率的に生産できる)です。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

低所得国では、もともとの教育レベルが低いので、「人的資本の向上」が急速に伸びる可能性があります。

アメリカの場合は、「技術の進歩」が生産性向上の1/2を占めているようです。

 

このように国により異なるため、自国が3つのどの分野が急速に伸びそうか、また、どの分野が得意で実力を発揮できそうかを見極めることが大事だと思ってます。

 

これは国だけではなく、1企業としての行動と一緒だと思います。

経営者は同じように考えないといけないと思ってます。

 

②所得の増加に応じて所得税が増える仕組みはインフレ対策

サラリーマン時代、給料が増えれば増えるほど、所得税や住民税、健康保険料が増えるため、「やる気を失う」と感じていました。

 

ただ本書を読むことで、この方法はインフレ対策になるため、理にかなった方法だと感じるようになりました。

 

景気の拡大局面では、総需要がとても大きくなり、潜在GDPを超えてインフレになる心配が出てきます。このようなときにとるべき対策の1つは、高い税金を課して人びとの使えるお金を減らすことです。
しかし実際は、わざわざ税制を変更しなくても、自動的に税金が増えるようになっています。税金の金額は、人や企業の所得に応じて変わってくるからです。
景気がよくなって所得が増えれば、支払う税金も多くなります。
所得税の例でいえば、所得のレベルに応じて段階的に税率が上がるしくみになっていますから、たくさん稼げば稼ぐほど、税金に持っていかれる割合がだんだん増えていきます。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

政府が「消費税」の税率を上げるのは、自動ではなく手動です。

これは、各企業や店舗が、システムの変更対応などもありますし、大ごとです。

(もしかしたら、システム費用が増えるため、システム会社としては良い面もあるのかも知れません)

 

このような手動の方法ではなく、自動である「所得税」の仕組みは、悪くない対策だと思いました。

 

確かに、「給料を上げるために頑張ってきたのに‥」と感じることはありますが、インフレによる景気懸念を考えると、許容すべきなのかなと思ってます。

 

逆に、脱税という行為については、より一層、腹立たしい行為だと感じるようになりましたね😡。

脱税した分の税収が、ほかの真面目な人たちに降りかかってきますからね。

 

③インフレよりデフレの方が対策しにくい

日本は長期間、デフレだと言われてきましたが、脱却しにくいのがなんとなくわかってきました。

対策が難しいようですね。

 

預金の金利が何%などというとき、その金利は物価を考慮しない表面的な金利を表しています。これを名目金利と呼びます。名目金利からインフレ率を引くと、物価の影響を加味した実質金利が得られます。
‥それでは名目金利が7%で、インフレ率がマイナス2%(すなわち2%のデフレ)だったらどうでしょうか。
このとき、実質金利は9%となり、名目金利よりも高くなります。そうすると、お金を借りている人は見かけの金利よりも高い金利を払わなくてはなりません。
予期しないデフレが起こると、人びとが金利の負担に耐えられなくなり、返済不能になるケースが増えてきます。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

家の購入や車の購入、学費ローンなど、お金を借りている人は多いと思います。

そういう人たちにとって、デフレは負担増になることは避けられないようです。

 

そして、以下の引用文のとおり、金融政策がうまくできない、つまり、対策しにくいということです。

 

‥デフレによってもたらされた不況には、金融政策がうまく効かないのです。
‥たとえばデフレ率が5%のような状況では、名目金利がゼロでも実質金利は5%になります。名目金利をマイナスにすることは不可能ですから、どんなにがんばっても実質金利はそこまでしか下がりません。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編

 

本書によると、デフレは必ずしも、深刻な不況につながるわけではないということです。

デフレの状況下で経済成長を遂げた例はいくつかあるようです。

 

もしデフレを簡単に脱出する施策を考えた国があれば、経済学の実例として載ること間違いないでしょうね。

そういう政策ができる国やリーダーを探すのは、1つの楽しみになりました。

 

2. 終わりに

経済学は、ほかの学問と違い、変わり続ける学問だと感じました。

 

数学や物理学のように、法則を見つけたら、永遠にそれが使えるようなことはなく、技術進歩や文化の違いなどで、大きく変わっていくからです。

 

つまり、一回学べば終わりという学問ではなく、永遠に学び続けないといけない学問だと思っています。

 

日々のニュースや自身の企業の状況変化を読み取って、適切な行動を取らなければならないと感じました。

 

そういった行動を取るための入門的な書物として、経済学を分かりやすい解説とともに知識として頭に入れたいと思っている人は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

 

(2020年3月18日追記)
「スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編(著者:ティモシー・テイラー)」のレビューを以下の記事で書いてます。

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