【74冊目】「川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる(著者:川上 徹也)」

記事まとめ

  • 「川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる(著者:川上 徹也)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「社員や顧客をワクワクするようなキャッチコピーがあれば、会社を成長に導いてくれる」ということを学んだ
  • 人々を突き動かすようなキャッチコピーを作る方法を学びたい人に本書をオススメしたい

 

「川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる(著者:川上 徹也)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「さまざまな企業の心躍るようなキャッチコピーを確認し、自社でもそのようなキャッチコピーを作る方法を教えてくれる本」です。

 

本書は、キャッチコピーの作り方の本で、難しい用語は出てこないため、読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、2時間22分かかりました。

 

本書はキャッチコピーの中でも、「経営理念」「ビジョン」「ミッション」「企業スローガン」のような言葉で表されるところのキャッチコピーの話になってます。

これらの言葉は、事業を行う上での、一番上流に位置すると思います。

「川上」「川中」「川下」の中でいうと、「川上」ですね。

 

この一番上である「川上」でうまくいかなければ、その下に存在する「川中」「川下」もうまくいきません。

「川下」というのは、すなわち、お客様と接する部分ですね。

 

つまり、「川上」が一番大事だということです。

この「川上」の部分、つまり「経営理念」や「ビジョン」が、社員をワクワクさせるような、また、社員が忘れずに頭に入れておけるような言葉でないと、うまく機能しません。

社員が無理やり覚える必要があったり、嫌々覚えようとしているのでは、社員をうまく動かすことはできないでしょう。

社員をワクワクさせ、積極的に仕事を取り組むようになるような言葉であるべきです。

 

本書は、そういった言葉(キャッチコピー)がどんなもので、それをどうやって作ればよいかを説明しています。

 

会社経営者や起業家が、社員(さらに、顧客)の心を動かすような、魅力的なキャッチコピーを作りたいと思っている人に本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

1. 「川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる(著者:川上 徹也)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる(著者:川上 徹也)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる」です。

 

タイトルの「川上」というのは、著者の名前でもありますが、仕事における一番上流を表しています。

 

「川上」とは、仕事のそれぞれの場面において、一番上流にあり、川中、川下を決めていく背骨になるもののことだ。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

また、タイトルの「コピー」はキャッチコピー(フレーズ)のことです。

著者は一番上流(川上)のコピーのことを、川上コピーと名付けています。

 

一般的には「経営理念」「ビジョン」「ミッション」「企業スローガン」などという言葉で表現されるフレーズで、会社の「存在意義」「根本的な価値観」「事業を行うにあたっての志」「目指すゴール」「社内外に向けての旗印」などを表現するものです。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

本書は、一般的に経営理念と呼んでいるものを、いかに魅力的なキャッチコピーにするか学べる本となってます。

 

1-2. 著者について

著者は、「川上 徹也」さんです。

 

以下のウェブサイトを運営しているようです。

川上徹也オフィシャルサイト

 

Twitterアカウントは以下です。

川上徹也(@kawatetu)

 

経歴

「川上 徹也」さんの経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。大阪大学卒業後、大手広告会社勤務を経て独立。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

本書は、コピーライターが書いた本です。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 「経営」「事業」は川上から始めよ
第2章 「プロジェクト」は川上から始めよ
第3章 「マーケティング」は川上から始めよ
第4章 川上コピーのつくり方

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

キャッチコピーの本であり、難しい専門用語は出てこないため、読みやすい本となっています。

 

概要

本書はキャッチコピーに関する本です。

キャッチコピーの中でも、会社における「経営理念」や「ビジョン」の部分のキャッチコピーになります。

 

広告やCMにおけるキャッチコピーも重要ですが、それらのキャッチコピーが成功するためには、その上流に位置する、「経営理念」や「ビジョン」がしっかりと社員に根付いている必要があるというのが著者の考えです。

この上流に位置するキャッチコピーが、社員をワクワクさせ、仕事に積極的に取り組ませるようなものであれば、自ずと、その下流に存在する広告やCMなどのキャッチコピーも顧客をワクワクさせ、製品購入させるようなものになるはずです。

 

著者はキャッチコピーを3つの階層に分けている

事業活動におけるキャッチコピーの役割ですが、著者は3つに分けて考えています。

 

  1. コピー ‥ 会社経営の源流で社内外への旗印になるフレーズ
  2. コピー ‥ 会社のよいイメージを蓄積させていくためのフレーズ
    (イメージ広告、店の世界観、広報活動など)
  3. コピー ‥ 買ってもらうために直接、お客さんに投げかけるフレーズ
    (商品CM、チラシ、SNSなど)

 

それぞれのコピーは、考え方や選ぶ言葉が変わってきますが、お互いはリンクしていることが重要です。

つまり、一貫性があることです。

 

一番上流の川上コピーで「お客様を大事にしている」ことを述べておきながら、他のコピーで反映されていないのであれば、コピーを受け取った側は混乱するはずです。

 

そして、川の流れのように、「川上コピー」→「川中コピー」→「川下コピー」のように流れていくのが一般的ですので、一番上にある「川上コピー」が大事であるということです。

 

川上コピーはワクワクさせるもの

川上コピー、すなわち、経営理念ですが、基本的にどの企業も掲げているものであり、すばらしいことを書いていると思います。

ただ、著者としては、もっと人々をワクワクさせるような、突き動かすようなものでないといけないと主張しています。

 

会社や事業に、ワクワクとした未来のビジョンを描く「川上コピー」があると、その会社や事業はまわりから応援してもらえる「物語の主人公」になれます。そうなると、従業員からもお客さんからも社会からも「モテる会社」になれるのです。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

社員が経営理念を自ら語ろうとするくらい、社員の心に響くものであるべきですね。

 

また、ホームページで経営理念を見たお客様が覚えてくれるようなコピーだともっと良いと思います。

お客様がサービスや製品を買ってくれるかどうかの第一歩は、その存在を知っているか否かです。

存在を知られていないと買ってくれないし、買おうともしてくれません。

だって、存在を知らないのですから‥。

 

そういう意味では、川上コピーは、マーケティングの一要素になってくると思います。

 

本書には、よくないコピーの特徴が述べられていましたので紹介します。

 

よくないコピー
①常套句を使っている
②英語を使っている
③道徳的倫理観の押し付け

 

「○○でお客様を笑顔に」とか「〇〇から世界へ」といった、どの企業でも使っているような使えるようなフレーズを使わないほうが良さそうです。

 

また、日本人に対する企業であれば、なじみがないような英単語を使うのも避けたほうが良さそうですね。

 

道徳的倫理観というのは、どの企業も守るべき「当たり前のこと」ですので、こちらも避けたほうが良さそうです。

 

川上コピーの例

著者が考える、良いコピーの例が紹介されていました。

どれも、その企業をよく表しているものだと思います。

 

  • Google:世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする
  • Amazon:地球上で最も顧客中心の企業になる
  • スターバックス:サード・プレイス
    (第三の居場所:自宅でも職場でもない、その中間にあって、一個人として、ほっと一息つけるような、リラックスしてくつろげるような場所)
  • マイクロソフト:すべてのデスク上と、すべての家庭内にコンピュータを
  • ニトリ:お、ねだん以上。
  • 吉野家:うまい、やすい、はやい

 

これらに共通しているのは、「大義」を語っていることです。

 

それは自分たちの会社の目的・目標だけを語っているだけでなく、会社の強みを際立たせることで、目標よりも上位概念にある「大義」を語っているということです。
ここでいう「大義」とは、「その事業を発展させていくことで何か社会や個人に役立つこと」ということ。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

このような川上コピーが社内に浸透することで、目指すべき場所のイメージがはっきりし、行動を起こしたり、新しい事業を始めるときに、社員がブレることがなくなります。

また、社員のモチベーションを上げることにもつながると思います。

 

川上コピーの作り方

魅力的なコピーの作り方が説明されていましたので、いくつか紹介します。

 

まず、コピーの種になるのは、やはり会社の強みです。

 

あなたの会社が、自社の「強み」を使って「何か社会に意義があること」「ワクワクするような未来予想図」の実現を目指すという姿勢が、メッセージの種になる。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

よく、会社の強み弱み分析をするように勧めるビジネス書がありますが、やはり自社の強みを把握することは重要なことなのだと思います。

他社とは違い、アピールできるものが何かあるはずですので、探したいですね。

 

また、コピーは、「実現できそうと思われるもの」でなければいけません。

 

利己的でもなくキレイ事でもない。簡単に達成できないかもしれないけど、絵空事ではない。この主人公なら、ひょっとしたら達成するかもしれない。想像するとワクワクするような未来予想図になっている、という絶妙なメッセージを見つける必要があるのです。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

コピーを掲げておいて、そのコピーと異なる行動を会社が取っていたら、悪い印象を与えるだけでしょう。

これは避けなければなりませんね。

 

以下のような問いに答えることで、コピーの種が見つかるかもしれません。

 

  • なぜ自分はこの仕事をやり始めたのか?
  • 10年後、どんな会社になっているのが理想か?
  • 自分たちの事業で世の中はどう変わるか?
  • 何を武器にしていくのか?
  • 理想のお客さんはどんな人?
  • 世の中からどう思われたいのか?

 

コピーの種が見つかったら、言葉にしていきます。

言葉に表す過程では、以下の7つを参考にすると良さそうです。

 

  1. 「大義」を具体的に語る
  2. 具体的な数字を入れる
  3. 常識の逆をいいながら心理を語る
  4. 普通は合わない言葉を組み合わせる
  5. 現場の違う場所に向かうことを明確にする
  6. なるほどという比喩で表現する
  7. 語呂をよくする

 

川上コピーができたら、チェックです。

以下の5つのチェックポイントが紹介されていました。

 

  1. 覚えやすいか?
  2. 意志が感じられるか?
  3. 何かしらの新しい発見や哲学があるか?
  4. 羅針盤になる一行になっているか?
  5. その旗を見てワクワクする事業を感じるか?

 

このような流れであれば、魅力的な川上コピーを作っていけそうに思いました。

 

魅力的な経営理念を作りたいと思っている人にオススメ

経営理念がしっかり社内に浸透していれば、1つ1つの社員の力がまとまっていき、巨大な力となり、強い会社が出来上がっていくと思います。

 

同じ方向に向いていることが大事ですね。

 

これは、社長の演説などでも実現できると思います。

ただ、経営理念やビジョンは、基本的にどのような企業も掲げるわけですから、形式的なものではなく、社員に根付くようなものに仕上げておきたいですよね。

 

本書では、そういった社員に根付き、突き動かすようなコピーについて紹介しています。

社内に浸透させたいキャッチコピーの作り方を学びたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①あえて文法を崩して、注目させる

iPhoneなどを作っているアップル社は、ミッションやビジョンが明文化されていないようです。

ただ、20年前に2つの単語だけのフレーズが公開され、それが著者のいう川上コピーになっているということでした。

それは、「Think Different.」です。

 

この言葉は翻訳が難しいようです。

なぜなら、文法が正しくないからです。

 

英語の文法としても正確ではなく、本来であれば Think differently. が正しく、それだと「違うように答えなさい」という意味になります。それをあえて文法を崩して、「different」という原型を使うことで、「違う視点で考えなさい」「違いを考えなさい」「違うということについて考えなさい」等いろいろな意味に取れるのです。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

わざと間違えるのではなく、意図的に崩すことで、注目を浴びることになります。

違和感がありますからね。

気になりますから、印象に残りやすくなると思います。

 

アップル社という、魅力的な製品を作り続けているからこそ使えるテクニックかもしれませんが、参考にしたいと思います。

 

②常識と違うことを言う、というか事業にする

本書はキャッチコピーの話ですが、事業に関するヒントも含まれていました。

 

キャッチコピーとしては、「常識の逆をいいながら真理を語る」というのが紹介されていました。

これにより、より注目されやすくなるということです。

 

人は自分が思っている「常識」と違うことを言われると、ギョッとして注目します。

川上から始めよ -成功は一行のコピーで決まる

 

これはキャッチコピーの話ですが、そもそも常識と違うことを事業として実施すれば、注目をあびるはずです。

 

例えば、AKB48の例が出ていましたが、コンセプトは「会いに行けるアイドル」です。

「アイドル」とは、遠くにいる憧れの存在という常識でしたが、それを崩してます。

 

こういうことを思いつき、キャッチコピーではなく、事業として実施することも大事だと思いました。

 

2. 終わりに

僕はサラリーパーソン時代(2007年〜2018年)、会社の経営理念を覚えていませんでした。

ときどき監査があり、社外の監査員が「あなたの会社の経営理念を教えてください」と質問してくることがあるので、「監査期間は覚えるようにしてください」と指示があり、覚えていたように記憶してます。

ただ、覚えにくい経営理念でした。

 

本書で紹介されているキャッチコピーは、ワクワクさせるということもありますが、そもそも簡潔で覚えやすいです。

これが重要だと思います。

 

良いことを言っていても、覚えられなければ浸透されないです。

 

良いことを言おうと詰め込めると長くなってしまいます。

必要なものだけに絞る、必要そうでも思い切って捨てる、という判断が重要ですね。

 

本書では、キャッチコピーの作り方にも言及しています。

魅力的なキャッチコピーを作りたいと思っている人は、ぜひ本書を手にとってみてください。

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