【29冊目】「Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる」

記事まとめ

  • 「Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「宇宙は、無からはじまり、インフレーションとビッグバンが起きて、膨張しながら今日までに至っていると思われる」ということを学んだ
  • 宇宙の始まりや初期に何が起こったのか、またそれはどういった学問により証明されているのかを知りたい人に本書をオススメしたい

 

「Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「宇宙の初期段階における、インフレーションやビッグバンについて、どういう事象が発生したのか、また、なぜそれが起こったと決め付けることができるのかについて教えてくれる本」です。

 

本書は、宇宙論、物理学、量子論など、さまざまな学問を基礎として、宇宙の誕生についてを解き明かす本です。

 

僕は大学(情報工学科専攻)の選択科目で、量子力学や物理学があったのですが、10年前に勉強したためかほとんど覚えておらず、「そんなことも学んだかもなぁ」と思い出しながら読むような感じでした。

一応、ところどころ分かりやすい図ととも説明してくれるのですが、苦手な人は読み進めるのに苦労するかもしれません。

 

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、397分(6時間37分)かかりました。

ムックなので、図が多く、文字はそれほど多くないですが、僕にとって内容が濃く、メモを取りながら読んだので、6時間もかかりました。

 

僕は「宇宙が誕生した謎」を解き明かしたい、もしくは自分なりにその答えを持って、生涯を終えたいと思っています。

自分が生きる意味とか人が生きる意味とかそういうものではなく、なぜ宇宙ができたのかという謎です。

 

答え合わせはできないと思っていますが、80年(?)くらい生きた後、自分なりに答えを持って、死にたいと思ってます。

 

本書はそのための知識を与えてくれました。

これまでの研究の結果が、多くの図を用いてわかりやすくまとめられています。

 

本書のテーマは「宇宙誕生」です。

僕が1番知りたいと思っていることを説明しています。

 

ただ、まだ完全には解明できていないようです。

おそらく今後、研究者の方々が、分かるところから解き明かしてくれると思っています。

 

そういった情報がニュース記事などに載った時に、本書の内容が頭に入っていると、最新知識を吸収しやすくなると思いました。

図もありますし、必要により物理学の説明もわかりやすく説明されています。

 

今後、宇宙に関する研究や本を読もうとしているのであれば、最初の1冊目としてオススメできる本です。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

 

1. 「Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 目次と概要について
  • 1-3. 僕が学んだこと

 

「Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる」です。

 

タイトルの「Newton別冊」のとおり、Newtonという月刊の科学雑誌の記事を再編集したものです。

Newtonは以下のウェブサイトです。

Newton

 

Twitterアカウントは以下のようです。

科学雑誌Newton(ニュートン)公式(@Newton_Science)

 

1-2. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
- プロローグ
第1章 原始の光
第2章 ビッグバン宇宙
第3章 インフレーション
第4章 「無」からの宇宙誕生
第5章 宇宙誕生の新理論

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

物理学の話がところどころ出てくるため、慣れていない人は読み応えがあるように感じると思います。

ただ、必要により、分かりやすい図と文章で説明がありますので、理解しながら読み進めることは可能だと思います。

 

概要

本書は、日常生活でも仕事でもなく、宇宙に関する読み物です。

僕は、宇宙工学などを専攻しているわけではないので、完全に「趣味」として本書を読みました。

 

感想としては、「面白い!」

この一言に尽きます。

 

「宇宙の謎がこれほどまで解明されていたのか!」と驚きました。

 

また、その謎を解明するための証明や証拠まで分かりやすく説明されているため、読後は、まるで自分が宇宙論学者になった気にさせてくれます。

それほど分かりやすい説明でした。

と同時に、物理学の話がたくさん出てきて、頭の中を刺激してくれました。

 

「ビッグバン」と同じくらい重要な「インフレーション」

僕は2007年から2018年まで、ネットワークエンジニアとしてサラリーマンをしていました。

2020年現在は、少し休憩期間に入ってます。

 

サラリーマン時代が忙しかったせいか、宇宙における「インフレーション」というのは聞いたことがありませんでした。

「ビッグバン」は聞いたことがありましたが、「インフレーション」というのは本書を読んで初めて知りました。

 

現在、確実にいえることは、宇宙のはじめにはビッグバンがあったということです。またその直前に、インフレーションがおきたこともほぼ確実だと考えられています。それ以前、宇宙の誕生をあつかう理論の構築に、科学者たちはまだ成功していません。

Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる

 

「ビッグバン」が最初だと思っていたのですが、その前に「インフレーション」というのが起こったということです。

 

インフレーションは、急膨張です。

現在の宇宙も膨張を続けているようですが、最初の急膨張がこのインフレーションです。

目の前の空間の膨張速度が光速を超えるようです。

 

この辺りの話を、物理学の話を含めて、図も用いながら、詳しく説明しています。

 

インフレーションの前は「無」

僕が疑問に思っている1つが、「宇宙は誰(何)が作ったのか」ということです。

 

宇宙は、神様的な創造主が作ったと考えることもできるのですが、そうなると、その神様的な創造主はいったい誰(何)が作ったのかという疑問が生まれます。

これは永久に続くと思っています。

 

似たようなことが本書にも書かれていました。

 

かつて科学者の中には、植物が種から成長するように、すべての物質を1ヶ所集めた原子のようなものから宇宙が成長した、と考えた人がいました。では、この"宇宙の種"は何から生まれたのでしょうか?種の種があったのでしょうか?さらにその種も?結局、宇宙のはじまりに「種」をもちだすかぎり、いつまでたっても話はどうどうめぐりで終わらないのです。

Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる

 

上記引用文の「種」は、例えば神様的な創造主も当てはまると思っています。

 

これだと話が進みませんので、「何も無い状態から宇宙が生まれた」という想定にするしかないようです。

僕も、2020年の現時点では、「宇宙は、時間も空間もない『無』から始まった」と考えることにしたいと思ってます。

 

ただ、科学の進歩により、今後変わるかもしれませんね。

 

宇宙は膨張していることを忘れてはいけない

宇宙は今もなお、膨張しているようです。

これは今後、宇宙関係の本を読むときに忘れてはいけない前提知識だと思っています。

 

宇宙の年齢は「137.99±0.21億歳(Planckによる2015年の結果。宇宙背景放射と外部データを組み合わせて分析された値)」のようですが、その説明において、膨張の考慮の話が出てきました。

 

温度のむらを使って距離を計算した結果、宇宙背景放射が放たれた場所は、地球から約450億光年の距離にあることがわかりました。
1光年=光が1年間で進む距離ですから、光が450億光年を旅してきたのなら、宇宙の年齢は450億歳であるように思えます。ところが、宇宙の年齢は450億歳ではなく、およそ138億歳だと考えられています。なぜなら宇宙が膨張した分を補正する必要があるからです。宇宙が膨張したことで、宇宙背景放射が旅した距離は約3.3倍に引きのばされていることがわかっています。そのため、宇宙の年齢は、450億光年÷光速÷約3.3=138億年(歳)となるわけです。

Newton別冊 宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる

 

「宇宙背景放射」は、本書の前半で説明されますが、「宇宙誕生から約37万年後の宇宙に満ちていた光」であり、それが138億年の時を経て、現在の地球に届いたものです。

これをとらえて、計算すると、宇宙の年齢が出てくるのですが、このとき、宇宙は膨張しているため、補正が必要だということです。

 

宇宙が膨張するというイメージがよくわからないと思われると思いますが、やはり本書を読むことをオススメします。

本書は図が多いので、その辺りは、非常にわかりやすいと思います。

 

宇宙の誕生について知りたい人にオススメ

宇宙について、まだまだ解明できていないことがたくさんあるようです。

 

ただ、分かってきていることを知るのは、非常に刺激的な体験になります。

僕は頭の中が活性化されるような気持ちになりました。

 

今後も宇宙関係のニュースや記事を読み続けようと思うのですが、前提知識があるのとないのでは、楽しみ方が変わると思います。

 

宇宙の中でも、宇宙誕生の最初の頃について知りたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-3. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①今後、宇宙関連のニュースや本を読む際に、知っておいた方が良さそうな知識をまとめる

本書を読むことで、「宇宙の謎を解明するには、物理学や数学など、いろいろな学問を集結させる必要があるのだ」とわかりました。

 

高校や大学で学んだような(学んでいないような‥)知識がたくさん出てきます。

簡単なことであっても、10年以上勉強していないと、ほとんど忘れていってしまったようです。

 

今後、宇宙関係の本やニュースを読んでいこうと思っているので、本書に出てきた、基本的な知識をまとめておきたいと思います。

 

宇宙関係
・加速膨張を引き起こす力は、ダークエネルギーとよばれている
・1光年=約9.5兆キロメートル
(光が真空中を1年間に進む距離)
・宇宙を観測するときの注意として、光の速度は有限(秒速約30万キロメートル)であり、ある物体から出た光が地球に届くまでには、距離に応じた時間がかかるため、「遠くの宇宙を見ることは、昔の宇宙を見ることになる」
・宇宙背景放射を分析した結果、既知の物質(原子など)は、全宇宙の成分のほんの5%でしかなく、26%が正体不明の物質「ダークマター(暗黒物質)」、69%が正体不明のエネルギー「ダークエネルギー(暗黒エネルギー)である
・ビッグバン宇宙のはじまりは、宇宙誕生から10-27秒後ころのことであり、そのときの宇宙の大きさは1000キロメートルほどであった
・膨張によって宇宙の温度が下がってくると、それまでバラバラに飛び交っていた粒子の動きがにぶくなり、たがいに結びつけるようになる
・宇宙誕生から4秒後には、陽子と中性子、そして電子があった
・宇宙誕生から3分後、宇宙が約10億℃のとき、陽子と中性子が結合して、ヘリウムの原子核ができた
・宇宙誕生から約37万年後、宇宙が約2700℃のとき、水素とヘリウムの原子核に電子が結合して原子ができた
・自然界ではあらゆるものは光より遅い速度でしか移動できないが、空間そのものが膨張していれば、膨張の効果が加わって、実質的に光より速く"移動"できる
・加速器とは、電子や陽子などを光速に近い速度まで加速し、衝突させることで膨大なエネルギーを発生させる実験装置
・ブラックホールとは、重力により光さえも脱出できない天体
・宇宙空間は膨張していることは、理論(一般相対論)的にも、観測(ハッブルの法則)によっても示された
・宇宙空間が膨張しているとすれば、過去にさかのぼれば収縮することになり、どんどんさかのぼれば、宇宙空間が完全につぶれた状態にたどりつく

 

 

物理学関係(一般)
・現在の標準的な物理学があつかうことのできる最小の長さは、約10-33センチ
(この長さをプランク長という)
・重さ(質量)をもつすべての物質は、重さに応じた重力(万有引力)でたがいに引き合う
・素粒子物理学の基本法則である「場の量子論」では、真空には電磁場、電子の場、クォークの場、など、さまざまな「場」が満たしており、その「場」の状態の特殊なかたち(エネルギーが集中した状態)が素粒子であると考える
・ヒッグス場は、空間に満ちており、粒子ごとにことなる強さの抵抗を与える。ヒッグス場から強い抵抗を受ける粒子ほど動きにくくなるが、この「動きにくさ」が「質量」の正体
・私たちが普段意識する次元は、空間の3次元に時間の1次元を足した4次元時空

 

 

物理学関係(絶対零度)
・原子の運動をどんどんおだやかにしていくと、ついには運動が完全に停止する
・そのときの温度が自然界の最低温度(下限)であり、絶対零度とよばれる
・絶対零度は-273.15℃であり、原理上、これより低い温度になることはできない
・絶対零度を基準にした温度を絶対温度とよび、単位はK(ケルビン)を使う
・あらゆる物は温度に応じて光っている
・ヒト(体温約37℃=約310K)も電磁波を出しているが、目には見えない赤外線が主である

 

 

宇宙関係(将来的な理論)
・現代の物理学は、相対性理論と量子論という2大理論を土台にしている
・時空の理論である一般相対性理論は主にマクロな(巨視的な)世界をあつかう理論
・量子論は、原子や素粒子のような、ミクロな世界を支配する法則についての理論
・物理学者たちは、この2大理論を"融合"した、新たな理論を考えさせたいと思っている
・一般相対性理論は重力の理論なので、この未完成の理論は、仮に「量子重力理論」とよばれている
・候補は、「超ひも理論」「ループ量子重力理論」「ホジャバ重力理論」など

 

 

物理学関係(量子論)
・陽子と中性子は、「原子核」の材料
・原子は、原子核と電子でできている
・陽子と中性子は、3つの「クォーク」とよばれる素粒子が集まってできている
・陽子の中には、2個のアップクォークと1個のダウンクォークがある
・中性子の中には、1個のアップクォークと2個のダウンクォークがある
・「クォーク」は、大きさゼロだと考えられている点状の素粒子
・素粒子は、「それ以上こまかく分割できないと考えられている自然界の最小単位」であり、たとえば、電子、アップクォーク、ダウンクォーク、光子(光の素粒子)、重力子(重力を伝える素粒子)などがある
・素粒子の間には、4種類の力がはたらく。「電磁気力」「強い力」「弱い力」「重力」
・素粒子物理学の理論(量子色力学)によると、クォークは「グルーオン」と呼ばれる粒子をたえず放出・吸収しており、グルーオンはクォーク・反クォークのペアに変身しては、またグルーオンにもどる、ということを繰り返している。一瞬のうちにあらわれてはすぐに消えるため、平均すると陽子の中には2個のアップクォークと1個のダウンクォークだけがあるようにみえる

 

 

2. 終わりに

「百聞は一見に如かず」ですが、宇宙誕生の瞬間を見ることはできません。

そのため、その証拠になるものを見つけ出し、証明していくしかありません。

 

研究者たちはこの証明をし続けています。

カッコイイです。

憧れますね。

 

もし人生をやり直せるなら、僕は宇宙関係の研究者になるだろうと思います。

 

ただ、今後世界が変わり、例えばAIが発達して、仕事がなくなる(良い意味で人間が仕事をしなくてよくなり、好きなことをしても生活できるようになる)のであれば、喜んで、宇宙研究に参加したいと思っています。

 

それを期待して、とりあえず今は、数々の研究者たちが残してきた研究結果を読んでいこうと思います。

 

宇宙の誕生を知りたい人は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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