【38冊目】「Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー」

記事まとめ

  • 「Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「現在まだ謎に包まれているダークマターとダークエネルギーについて、それらの存在が予想される理由があり、研究で存在を証明しようと研究者たちが奮闘している」ということを学んだ
  • 今だに謎に包まれているダークマターとダークエネルギーの、現在までの研究結果を知りたい人に本書をオススメしたい

 

「Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「今だに発見されていないダークマターとダークエネルギーが、なぜ存在すると思われているのか、また、それらの存在を証明するために研究者たちは何をしようとしているのかを、分かりやすい図と説明で教えてくれる本」です。

 

本書は、ダークマター(暗黒物質)とダークエネルギー(暗黒エネルギー)について、分かりやすい図とともに説明してくれる本です。

物理学の専門用語が出てきますが、図があるため非常に分かりやすく、読みやすかったです。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、155分(2時間35分)かかりました。

 

僕は宇宙について考えることが好きで、宇宙の成り立ちや終わりの予想については以下のような本を読んできました。

 

それらの本を読むと必ず、「ダークマター」と「ダークエネルギー」の用語が出てきます。

そして必ず、「まだ存在が確認されていない」という注意書きが書かれます。

 

存在する可能性が高いが、まだ存在が確認されていないものだということです。

 

謎すぎて非常に興味を持っていました。

 

今回本書を読むことで、なぜ存在する可能性が高いのかという理由と、最新研究ではどのようなことをして存在を確かめようとしているのかを把握することができました

 

まだ、ダークマターとダークエネルギーの存在は証明されていませんが、現時点で分かっていることを知りたいのであれば、オススメできる本です。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

1. 「Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 目次と概要について
  • 1-3. 僕が学んだこと

 

「Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー」です。

 

タイトルの「Newton別冊」のとおり、Newtonという月刊の科学雑誌の記事を再編集したものです。

Newtonは以下のウェブサイトです。

Newton

 

Twitterアカウントは以下のようです。

科学雑誌Newton(ニュートン)公式(@Newton_Science)

 

1-2. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
プロローグ -
第1章 ダークマターとは?
第2章 ダークマター研究最前線
第3章 ダークエネルギーとは?
第4章 ダークエネルギー研究最前線

 

「だ・である調」

本書は、「です・ます調」ではなく、「だ・である調」です。

本ブログのような「○○です。」という文ではなく、「〇〇である。」という文です。

 

分かりやすい図と文章で説明がありますので、読みやすい本だと思います。

 

概要

本書は、日常生活でも仕事でもなく、宇宙に関する読み物です。

僕は、宇宙工学などを専攻しているわけではないので、完全に「趣味」として本書を読みました。

 

ダークマターとダークエネルギーという謎のものを学ぶのであれば、本書がベストです。

分かりやすい図とともに、分かりやすい文章で説明がされています。

 

宇宙の96%がダークマターとダークエネルギー

宇宙全体において、ダークマターとダークエネルギーは96%に相当するようです。

 

宇宙全体の割合
約4% : 見える物質※(星やガスなどをつくっている陽子や中性子)
約23% : ダークマター
約73% : ダークエネルギー※ちなみに、見える物質の総重量の中で最も多いのが水素(約71%)、次がヘリウム(約27%)、残りの2%はこれら以外の原子

 

宇宙全体から見ると、大きな地球や太陽や僕ら人間や動物の物質は、4%しか存在しないようです。

そして、まだ存在が確認できていない、ダークマターとダークエネルギーが残りの96%を占めるようです。

 

「本当かな?」と疑うのは無理もないと思います。

存在がまだ確認されていませんからね。

本書では以下のように、「存在しそうだな」と思わせる理由がいくつか紹介されています。

 

ダークマターと重力の関係性

ダークマターと重力の関係性で、以下のとおり気になる部分があります。

 

宇宙には、銀河が密集した集団「銀河団」がたくさんある。銀河団の中の銀河は、それぞれがさまざまな方向に動いている。銀河団に含まれる物質の重力だけだと、銀河は動きにまかせて、銀河団を飛びだしていってしまうはずだ。しかし、銀河は、まるで何かにひきとめられているかのように、銀河団の中にとどまりつづけている。この、銀河をひきとめている"何か"こそが、ダークマターの重力ではないか、と考えられているのだ。

Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー

 

上記の他にも、遠心力と重力の関係性でも謎があります。

 

通常、太陽系だと、太陽の周りに水星や地球が回っており、水星や地球などの惑星は、太陽の重力に引き寄せされています。

ただ、惑星は回転しているため、その遠心力が重力と反対方向に働き、太陽にツッコムことはありません。

そして、惑星は太陽から距離が近いほど太陽の重力が強いため、遠心力は強くなければいけない、つまり、回転速度が速いはずです。

 

上記は通常の説明ですが、太陽系より大きな存在である、銀河規模で調査すると、違った結果が見られました。

アンドロメダ銀河内のガスの回転速度をくらべると、中心からの距離によってその値がかわることはほぼなかった」という結果です。

 

つまり、銀河内のガスは、ダークマター的な何かが作用して、中心に引き寄せられないようになっていると考えるしかないようです。

 

ちなみに、太陽系にもダークマターは分布しているようですが、太陽系のような宇宙規模から見ると狭い範囲だと、ダークマターの総質量が小さく、回転する惑星には影響を与えることないようです。

銀河という広い範囲の規模で見てみると、ダークマターの何らかの作用が影響を与えるはずだということです。

 

このように、重力だけだと説明がつかない部分があるため、「ダークマター」が存在しそうだと思われています。

 

ダークエネルギーと重力の関係性

ダークエネルギーについても、重力にさからう存在がないと説明できない現象が起きています。

 

1920年代後半、それまで永遠不変のものだと考えられていた宇宙が、実は膨張していることが発見された。1990年代後半にはさらに、宇宙の膨張は加速膨張であることがわかった。
宇宙に存在するあらゆる物質の重力にさからって、宇宙空間を外へ外へとどんどんふくらませていく力はいったい何なのか。この斥力(せきりょく)こそが「ダークエネルギー」とよばれているものだ。

Newton別冊 ダークマターとダークエネルギー 宇宙の96%を占める未確認の質量とエネルギー

 

ダークエネルギーもダークマターと同様、見えない何かが重力と逆らって働かないと説明がつかない現象(加速膨張)があるということです。

 

僕は特に「ダークエネルギー」に注目したい

ダークマターの存在も気にありますが、僕は「ダークエネルギー」に今後注目したいと思っています。

ダークエネルギーの性質により、以下のように、宇宙の将来が決まるようです。

 

①ダークエネルギーの密度が変化しない場合
・ダークエネルギーが現在と同じ密度のままなら、宇宙の加速膨張は継続
・遠くの宇宙の銀河から順に、膨張によって遠ざかる速さが光の速さを上まわるようになり、だんだんと視界から消えてなくなる

 

 

②ダークエネルギーの密度が下がりつづける場合
・ダークエネルギーの密度が下がりつづけて負になれば、宇宙が膨張から収縮に転じる可能性がある
・収縮に転じた場合、宇宙は最終的には1点につぶれて、終わりをむかえてしまうかもしれない(ビッグクランチ)

 

 

③ダークエネルギーの密度の上昇が大きい場合
・ダークエネルギーの密度の上昇が大きければ、宇宙にある物質は、星も私たちの体も、原子でさえもひきはなされ、素粒子レベルまで散り散りになってしまうかもしれない(ビッグリップ)

 

「①ダークエネルギーの密度が変化しない場合」は、同じ銀河内の星は重力で引き寄せられ離れ離れになりませんが、そのほかの銀河は離れていくため、将来的に、見えなくなり、それぞれの銀河が孤独な銀河として残るということを表します。

 

「②ダークエネルギーの密度が下がりつづける場合」と「③ダークエネルギーの密度の上昇が大きい場合」は両方とも、生命や星は消えてなくなる運命だということですね。

 

上記の3つ以外にも考えられるかもしれませんが、上記3つについては、どれも嬉しくない将来ですね。

「①ダークエネルギーの密度が変化しない場合」は、まだマシかもしれません。

 

このようにダークエネルギーは、宇宙の将来を知るために重要な要素となっています。

今後僕は、このダークエネルギーの研究の結果を追いかけたいと思ってます。

 

ダークマターとダークエネルギーについて現時点で分かっていることを知りたい人にオススメ

ダークマターとダークエネルギーは、まだ存在が証明されていません。

本書を読んでも、「予想」が分かるだけで、事実ではないかもしれません。

 

ただ、存在の可能性は高そうですし、今後の宇宙研究のニュースを見るときの予備知識となりますので、ダークマターとダークエネルギーについて、現時点で分かっていることを知りたい人は、本書をオススメします。

 

1-3. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①今後、宇宙関連のニュースや本を読む際に、知っておいた方が良さそうな知識をまとめる

宇宙関連の本を読んだら、その都度、知識を増やしていく必要があると感じています。

一回読んだだけだと覚えられないこともありますし、他の本の方が詳しいことがあります。

 

そのため、本を読んだら、知識として覚えておこうと思うものをまとめることにしました。

以下は、僕が覚えておこうと思った知識です。

 

宇宙関係(一般)
・ほとんどの恒星では、太陽のように、中心部分(コア)に大量の水素ガスが圧縮されており、高温・高密度な状態となっている
・天体が観測者(地球)に近づくと、天体から発せられる光の波長は短くなり、天体が遠ざかると、天体の光の波長は長くなる
・光の波長は色に対応しており、波長が短いほど青くなり(青方偏移:せいほうへんい)、波長が長いほど赤くなる(赤方偏移:せきほうへんい)
・太陽の光が地球に届くには8分かかる(今見えている太陽の姿は8分前の姿)
・最も近い恒星は4年前の姿(4光年先)
・アンドロメダ銀河は250万年前の姿(250万光年先)
・Ia型超新星(いちえいがたちょうしんせい)とは、白色矮星(はくしょくわいせい:太陽の8倍以下の質量をもつ恒星が燃えつきた晩年の姿)が起こす大爆発
・宇宙の膨張は、かつては減速膨張をしていたが、およそ70億年前(宇宙誕生から約70億年後)を境に、加速膨張に転じた

 

 

宇宙関係(天体の明るさと距離の関係)
・天体の光の見かけの明るさと、光が届く距離の関係には法則がある
・天体の見かけの明るさは、天体までの距離の2乗に反比例する
・つまり、距離が2倍になれば、見かけの明るさは4分の1になる
・これは距離が2倍になると、光が当たる面積が4倍になるため

 

 

 

2. 終わりに

ダークマターとダークエネルギーはまだ、存在を証明できていないので、予想です。

 

宇宙関係について、証明されており、ほぼ決定的だと思われることだけ知りたいのであれば、ダークマターとダークエネルギーは、今はまだ知らなくてもいいと思います。

今後研究が進み、これらの存在の証明、もしくは、別の存在の証明が発見されると思いますので、待つのも悪くないです。

 

ただ、僕と同じように、謎に興味ある人は、ダークマターとダークエネルギーの解明に近づく本書を、ぜひ手に取ってみてください。

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