【66冊目】「100円のコーラを1000円で売る方法3(著者:永井 孝尚)」

記事まとめ

  • 「100円のコーラを1000円で売る方法3(著者:永井 孝尚)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「日本国外からの企業が、無料などの安価な価格戦略で争いを挑んできた場合、イノベーションを起こして対抗するべきである」ということを学んだ
  • マーケティングの専門書を読む前に、物語形式でマーケティングの考え方をさらっと学びたい人に本書をオススメしたい

 

「100円のコーラを1000円で売る方法3(著者:永井 孝尚)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「日本国外から参入してきた企業が、日本市場の常識を壊すような安価な戦略を持って参入してきた時、それと対抗する方法を物語形式で教えてくれる本」です。

 

本書は、物語形式なので、読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、1時間41分かかりました。

 

「100円のコーラを1000円で売る方法(著者:永井 孝尚)」は全部で3巻ですが、第1巻と第2巻と同様、第3巻の本書も面白いです。

 

第3巻では、これまで主人公の上司として、マーケティングを教えてくれていた男が、世界シェアナンバーワンのグローバル企業の代表取締役社長となって、主人公の企業とそのライバル企業と競争する物語となっています。

 

主人公が所属する業界は、会計ソフト業界ですが、そのグローバル企業は初め、ユーザー数の拡大をねらい、無料で会計ソフトを提供します。

初めは、日本企業のほとんどが見向きもしなかったのですが、無料のためか、だんだんとユーザ数が増えていき、主人公の企業とそのライバル企業の脅威になっていきます。

 

この話、現実にも似たようなことが起きていると思いました。

 

携帯電話のメールサービスやインターネットのメールサービスは有料でしたが、GoogleやYahoo!が無料で提供するようになっていきました。

今は、コミュニケーションは、メールではなく、LineやTwitterになっていますが、それらも無料です。

 

他にも、アマゾンのAWSというクラウドサービスは、サーバーという機械を購入しなくても、インターネット上でサービスを提供できるサービスですが、当初は、日本企業は、データをアマゾンに預けることになるので否定的でした。

ただ、最近は、セキュリティなどが向上したためか、日本企業でも利用者が増えています。

これは無料ではありませんが、日本国外から参入してきた企業の例として同じだと感じました。

 

このように、日本国内で争っていたのに、いつの間にか、海外企業が参入してくることはめずらしくないと思います。

 

本書はこのような状況に対処するためのマーケティング理論を、物語を読み進めながら学ぶことができます。

 

グローバル企業に参入される恐れがある業界の人や、マーケティングの難しい専門書を読む前に、マーケティングの基礎を物語形式でさらっと学習したいと思っている人に本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。


1. 「100円のコーラを1000円で売る方法3(著者:永井 孝尚)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「100円のコーラを1000円で売る方法3(著者:永井 孝尚)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「100円のコーラを1000円で売る方法3」です。

 

「100円のコーラを1000円で売る方法」は、本書ではまったく述べられていません

答えを詳しく知りたい場合は、第1巻を読む必要があります。

 

1-2. 著者について

著者は、「永井 孝尚」さんです。

 

以下のウェブサイトを運営しているようです。

永井孝尚オフィシャル・サイト

 

Twitterアカウントは以下です。

永井孝尚(@takahisanagai)

 

経歴

「永井 孝尚」さんの経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

日本アイ・ビー・エム株式会社ソフトウェア事業部SWGイネーブルメント部長。
1984年に慶應義塾大学工学部卒業後、日本アイ・ビー・エム入社。

100円のコーラを1000円で売る方法3

 

第1巻の「100円のコーラを1000円で売る方法」ではマーケティングマネジャーでしたが、イネーブルメント部長という肩書に変わっているようです。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 破壊的なライバルは外からやって来る
- グローバル市場の怖さ
第2章 iPhoneやKindleはなぜ世界中で使えるのか?
- 個別カスタマイズから標準品へ
第3章 企業メッセージの99.996%はスルーされる
- 共感の時代のマーケティング戦略
第4章 無料でも儲かる仕組みとは?
- フリーミアムのビジネスモデル
第5章 トランジスタラジオが真空管ラジオを駆逐した理由
- イノベーションのジレンマ
第6章 買収するほうが立場が強いとはかぎらない?
- 交渉の成否を握るBATNA
第7章 なぜグーグルはYouTubeを買収したのか?
- M&Aを成功させる方法
第8章 アップルがiPadでパソコンを否定した理由
- イノベーションの作法
第9章 有料で1万人に売るか、無料で100万人に使ってもらうか?
- 数が生み出す新たな価値
第10章 動きながら考える
- イノベーターの素養

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

マーケティングの本ですが、物語形式で話が進むため、読みやすい本となっています。

 

概要

本書はマーケティングに関する本です。

特定のマーケティング理論を説明するような専門書ではなく、さまざまな専門書の内容を織り交ぜてマーケティングの説明をしていく、物語形式の本となってます。

 

第1巻と第2巻から引き続き、「久美」という女性社員が主人公です。

主人公にマーケティング理論を教えてくれた上司であった「与田」という男が、グローバル企業の代表取締役社長となり、主人公の企業やそのライバル企業と敵対していく物語です。

 

実はライバル企業に所属する「内山」という女性社員も、かつて「与田」にマーケティングを教わった過去があります。

 

つまり、2人の弟子と1人の師匠の3人が争う物語です。

これだけで面白そうだと思いませんか?

僕は相当楽しみながら読み進めていきました。

 

マーケティング理論はさまざまなものが参考文献として紹介されていますが、以下のようなものです。

 

本書で参考としているマーケティング理論の一部
・イノベーション
・「無料」のビジネスモデル
・競争戦略

 

巻末に、参考としたマーケティング専門書がいくつも掲載されているので、気になった本は別途読んでみると勉強になると思います。

 

グローバル企業は無料のサービスで戦いを挑んでくる

世界で戦っているグローバル企業は、よく無料でサービスを提供してきます。

これは、ユーザー数の獲得という目的があるようです。

 

私たちの至上命題はユーザー数の拡大です。
‥これを実現するための戦略は明確です。いままで会計ソフトを使ってこなかった新規ユーザーを開拓します。ターゲットは、個人事業主や社員数が5〜10人程度の零細企業です。要するに、確定申告や月次決算をエクセルや手作業でやっていた人たちということです。

100円のコーラを1000円で売る方法3

 

まずはターゲットを絞ることが、マーケティングの鉄則だと思います。

いきなりすべてのターゲット層を狙っても、ヒットしないです。

 

ターゲットを絞れば、必要な機能も少なくなり、無料でサービスを提供しても、それほど開発コストはかからないのでしょう。

 

最初からたくさん機能を盛り込んでも、使いこなせるユーザーは多くないでしょう。まずは使ってもらう。そして、『こういう機能があったらいいな』というユーザーの声を拾い上げ、あくまで使いやすさに焦点を絞って迅速に機能強化を図っていきます。

100円のコーラを1000円で売る方法3

 

「機能をたくさん盛り込んでもほとんどのユーザーは使わない」というのも、マーケティングの本でよく聞くように思います。

 

ユーザーの要望を聞いて、いろいろ機能を詰め込んだとしても、その機能が不要な人にとっては、邪魔になるだけです。

それで使いやすさが損なわれたら、すべてのユーザーにデメリットとなります。

 

この辺りをしっかり管理できる管理者が必要になると思いました。

 

イノベーションで戦う

このようなグローバル企業と戦う場合、イノベーションを起こすことが大事だと学びました。

 

イノベーションとは難しく考える必要はなく、これまでのサービスと異なる価値を持ったサービスと思えばいいと思います。

 

主人公は以下のような新しいサービスで挑むことになります。

 

膨大な経理データの中から、架空の循環取引による売上の水増し、損失隠しなどの粉飾決算、不正請求などに特有なパターンを見つけ出し、そのパターンが過去に起きた詐欺グループによる被害と一致していることを発見、アラートを発したのである。

100円のコーラを1000円で売る方法3

 

つまり、普通の会計ソフトにはなかった機能である、「企業の膨大な業務データを分析し、企業のリスクを予測して未然に防ぐサービス」です。

 

これにより、どうなったかは、本書をお読みください。

 

このように、イノベーションを起こすことで、グローバル企業とやりあえるのだと学びました。

 

これからマーケティングの専門書を読もうと思っている人にオススメ

第1巻と第2巻と同様、本書も、すでにマーケティングの本を何冊も読んでいる人にとっては、学ぶところが少ないかもしれません。

ただ、物語形式で話が進むため、マーケティング理論を実践でどのように活用すれば良いのかというイメージをつけることはできると思います。

 

マーケティング専門書だけを読んで、イメージがわかなかった人は、本書の物語が参考になると思います。

 

また、マーケティングの基礎がわかるので、これからマーケティングの専門書を読んでいこうと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①人口減少の日本はグローバルの市場で勝負すべき

日本は少子高齢化により、ますます人口が減少しています。

つまり、企業としてのお客様が減っているということです。

 

売上が落ちるのは当たり前でしょう。

製品やサービスを買う人がそもそも減っているのですから。

 

ただ、本書で見てきたように、グローバル企業が日本に参入してきているので、サービス供給者の数は減りません。

 

「需要<供給」がますます大きくなるということです。

モノやサービスを作っても売れにくくなる時代の到来です。

 

グローバル企業が日本に参入してくるように、日本の企業も世界に進出していく必要があるように感じました。

 

ユーザーの高い要求に、個別にカスタマイズせずに標準品で対応して世界中に展開すること。意思決定のスピードを速めること。そして何よりも考えるだけでなく実行することです。人口減少が進む日本市場は今後、間違いなく縮小していく。しかし日本よりもはるかに人口が少ない韓国の躍進を見ればわかるように、それは決して日本企業が元気がない理由ではない。やり方を変えれば、日本企業もグローバルで勝負できます。

100円のコーラを1000円で売る方法3

 

「標準品で対応する」というのは、消費者目線でも同じだと思いました。

 

会社の利益は以下の方程式で表します。

 

  • 利益 = 収入 - 費用

 

例えば、本書で題材となっている「会計ソフト」を、自社が使いやすいようにカスタマイズしてもらうと、費用が上がります。

一方、標準機能のみのソフトであれば、無料のソフトもあるかもしれません。

 

今はまだ人口減少の影響を受けていないと思いますが、今後は、こういった無料ソフトを積極的に活用していくことが必要になってくるのではないかと思ってます。

つまり、業務を無料ソフト側に合わせるという考えですね。

 

僕はネットワークエンジニア時代(2007年〜2018年)、社内システムの設計部署に所属したことがあるので分かっていますが、業務をソフトに合わせるなんてことは、各部署から反発をくらいます

どの部署も、システムに対して要望を持っており、「効率的に楽をしたい」と考えるものです。

 

そのため、すぐにはそういうことはできないと思います。

ただ、人口減少の影響が出てきて、会社が潰れそうになるくらいなら‥という時期がいつかくるかもしれないと思ってます。

 

これに備えて、今から準備しておいたり、ここをビジネスチャンスと考え、新しいサービスを開発するのも悪くないかもしれませんね。

 

②共感を得るマーケティング

2020年現在は、SNSを使っているユーザーが多いので、そのユーザーたちが共感し、フォロワーに紹介してもらえるようなマーケティング手法をとるべきだと思ってます。

 

企業が一生懸命、消費者に情報を流しても、そのうち99.996%はスルーされる。
友人や信頼できる仲間、趣味が同じ人の話なら、誰だって喜んで聞く。直接知り合いじゃなくても、ツイッターやブログの発信で共感できる人のおすすめなら、気になるはずだ。

100円のコーラを1000円で売る方法3

 

ツイッターなどのSNSでは、インフルエンサーを除いて、横の繋がりだと思います。

 

ただ、企業と消費者はどうしても、縦の繋がりになってしまいます。

これを横の繋がりにすることが大事だと思いました。

 

これは、コトラーのマーケティング理論で学びました。

 

本書も同じようなことを言っているのだと思います。

ユーザーとは友達感覚でコミュニケーションを取る方が良いのだろうと思いました。

 

2. 終わりに

「100円のコーラを1000円で売る方法」を3巻全て読みましたが、本当に面白かったです。

物語がよかったです。

 

また、それほど分厚い本ではなく、読みやすいため、さらっと読めるのがいいです。

 

もしさらに詳しいマーケティング理論を学びたいなら、本書の参考文献を読むべきですが、はじめのうちは、本書に書かれた内容だけを実行していけば、問題ないのではないかと思いました。

それだけ、いろいろなことを幅広く学べます。

 

マーケティングに興味を持った人は最初の1冊目(3冊分)として、ぜひ本書を手にとってみてください。

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