【86冊目】「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(著者:林 總)」

記事まとめ

  • 「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(著者:林 )」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「会社を運営するためには、お金の流れを把握しておくべきだ」ということを学んだ
  • 会社経営における会計の活用方法を知りたい人に本書をオススメしたい

 

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(著者:林 )」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「物語と解説の両方の形式で、会社経営における会計の活用方法を教えてくれる本」です。

 

本書は、会社経営と会計の本ですが、基本は物語形式で進んでいくため、読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、2時間37分かかりました。

 

本書の著者の本をいくつか読んできました。

 

それらの本と本書は、内容はほとんど変わりません。

本書は、物語形式で話が進むのですが、1章ごとに内容解説が入ってます。

僕が読んだ上記の他の本は、物語だけか説明だけかどっちかでしたが、本書は両方含まれています。

 

物語を読んで雰囲気をつかみ、より細かいことは解説部分で学ぶスタイルです。

 

著者が伝えたいことは変わらず、「利益は儲けとは違う」「会計上の利益は操作ができるので、利益を目標にしない」「業務改善対象は現場にある」「業務改善は、ムダを省くこと」ということです。

 

今まで著者の本を読んだことがある人の中で、他の本で理解しにくかったことが本書で分かるようになる人もいるかもしれません。

本は、同じことを言っていても、取り上げられている例が違ったり、物語が違ったら、理解の仕方が変わるからです。

 

野球が好きな人は野球の例えの方が分かりやすいでしょうし、サッカーが好きな人はサッカーの例えが分かりやすいはずです。

 

本書も同じように、他の本とは物語の内容が異なるため、もしかしたらあなたに合っている本かもしれません。

 

他書と同様、会社経営と会計の関係性や、その活用方法を知りたいと思っている人に本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

1. 「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(著者:林 )」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(著者:林 )」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」です。

 

タイトルに「餃子屋と高級フレンチ」とありますが、物語の関係者が、餃子屋や高級フレンチを経営しているわけではないです。

これは主人公に、会計の仕組みを教える際に出てきた、例え話です。

 

主人公の会社は、アパレル会社になります。

 

1-2. 著者について

著者は、「林 」さんです。

 

以下のウェブサイトを運営しているようです。

公認会計士 林

 

運用しているTwitterアカウントは見つけることができませんでした。

 

経歴

「林 」さんの経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

公認会計士、税理士、LEC東京リーガルマインド大学大学院教授(管理会計事例)、(株)林總アソシエイツ代表取締役

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

 

本書は、公認会計士が書いた本です。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
プロローグ 突然の社長就任
第1章 会計はだまし絵、隠し絵だ
第2章 現金製造機の効率を上げよ
第3章 大トロはなぜ儲からないか?
第4章 テストの見直しをしない子は成績が悪い
第5章 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?
第6章 シャネルはなぜ高い?
第7章 整形美人にご用心
第8章 殺風景な工場ほど儲かっている
第9章 決断 進むか、退くか
第10章 シャーロック・ホームズの目と行動力を持て!
第11章 会計のトリックに騙されるな!
エピローグ 夢に向かって

 

「だ・である調」

本書は、「です・ます調」ではなく、「だ・である調」です。

本ブログのような「○○です。」という文ではなく、「〇〇である」という文です。

 

会計の本ですが、物語形式のため、読みやすい本となっています。

 

概要

本書は会計と会社経営に関する本です。

物語形式と解説形式の両方が収録されています。

 

文字数が多いのは、物語の方です。

解説の方は各章4〜5ページ程度で、その物語で出てきたことを、少し詳細に解説しています。

 

主人公は、父が経営するアパレル会社の新社長に突然任命され苦労するのですが、同じマンションに住む、大学院で会計を教えている男に、会計と経営について教えてもらいながら成長していく物語です。

 

現金の流れを可視化すること

著者はどの本でも、「キャッシュフロー」の重要性を説いてます。

お金の流れを意識して、会社経営を行うことですね。

 

また、投資を行うことは重要だととらえているのですが、銀行から借金するのではなく、営業キャッシュフロー(儲け)の範囲で実施すべきだという考えです。

 

その理由は、本書の説明が分かりやすかったです。

 

まず、投資として機械装置を買う場合、使用期間と借入期間を一致させるべきだという説明がありました。

 

もし短期借入金で機械装置を購入したらどうなるでしょうか。翌年には借入金を返済しなくてはなりません。ところが、この機械装置はいまだ十分な現金を稼いでいませんから、再び資金が不足して、借入金が必要になります。

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

 

投資として機械設備を買う以上、投資であるため、その機械設備がお金を生み出すことが大前提です。

その生み出すお金が、投資金より少ないと、当然ムダな費用となります。

 

著者が無借金経営を推奨する理由はここにあるのではないかと思ってます。

 

  • 投資した機械設備が必ずお金を生み出すとは、保証できない
  • だから、営業キャッシュフロー(儲け)の範囲で行う
  • そうしなければ、借金が膨らみ続けるから

 

ただ、著者は借金を完全に否定しているわけではありません。

上記引用文のとおり、借金をするなら、機械装置の使用期間と借入期間を一致されるようなアドバイスをしています。

 

これと似たようなアドバイスが、「現金の流れの可視化」です。

 

‥ここで会社の現金(預金も含む)の中身を考えてみよう。まず、商売で稼いだ現金だ。他に土地を売って捻出した現金、銀行から借り入れた現金、増資によって調達した現金が含まれているかもしれない。しかし、現金そのものには色がつけられない。その出所がわからないと使い方を誤る危険がある。そこで、現金の流れを可視化することが必要になる。これがキャッシュフロー計算書だ。

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

 

「現金があるから投資をする」という安易な考えでは、それが短期の借入だったりすると大変です。

そのため、キャッシュフロー計算書をよく見て、お金の流れを意識して確認しながら、投資を行うことが重要です。

 

正直な話、「当たり前じゃないのかな?」と思ったのですが、本に書かれるということは、これができない経営者や会社が多いのではないかと予想します。

公認会計士である著者がそういった会社をたくさん見てきたため、教えてくれているのだと思ってます。

 

気をつけるべき事柄だと思いました。

 

会社経営における会計の活用方法を知りたい人にオススメ

会社経営において、財務3表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)を作っていない会社は少ないと思います。

ただ、それらを経営判断にうまく利用している経営者も少ないのではないかと予想します。

 

そうじゃないと、この本が売れるわけがないからです。

 

本書は会計データを活用しながら、会社経営をうまく回していくための助けになる本です。

 

そのため、経営者や管理職など、会社を管理する立場にある人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①ニーズを絞り切れないのは自信がないから

本書の物語では、ニーズを絞り切れず、売れ残りが発生し、それが会社の業績に影響を与えている例が出てきました。

「ターゲットの絞り込み」は、マーケティングの本などでもよく出てきます。

 

本書では、このような絞り込みができない理由は、自信がないからだと言っています。

 

以前、君に顧客のニーズを絞り込めないから売れない、と言ったことがあるね。はっきり言おう。顧客のニーズを絞り込めないのは君やデザイナーに自信がないからだ。自信がないから製品の種類を増やし、ブランドを増やす。どれかが当たってくれればいい、と思っている。これでは、消費者に受け入れられるはずがない。

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

 

「絶対にこの製品は顧客のためになる!」と思っていたら、種類が増えすぎることはないと思います。

ちょっとだけ用途が違う製品を作りまくることもあると思うのですが、選択肢が多くて、顧客が迷うこともあります。

 

「自社ではこの製品でいく!」と自信を持って製品を売っていく気持ちが大事だと思いました。

それが顧客に受け入れられなければ、早々に改善する必要があると思いますが、初めから、いろんな要望に対応するために、種類を増やし続けるのは良くないと思いました。

 

自分に自信を持つことから始めようと思いました。

 

②資料の手直しはムダ

著者は、業務改善について、現場のムダを減らすことを挙げています。

これは誰でも理解できることです。

ただ、問題は、現場の人がムダをムダと認識していない点です。

 

例えば、材料が集まらない、機械が壊れた、といった理由で、従業員が手空きになってしまう時がある。この時間(手待時間)はムダだ。不良品の手直しも時間のムダ遣いだ。ところが、作業員は、手直し作業を、不良品を製品に蘇らせる大事な仕事と錯覚している。

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

 

僕もサラリーパーソン時代(2007年〜2018年)、資料作成のムダを認識していました。

作成というより、資料の手直しのムダです。

 

  • 文字が小さい
  • 色を使いすぎ
  • このフォントは太字にしても分かりにくい

 

これらは資料の内容ではなく見栄えの問題です。

これらの見直しを依頼された社員の文句は、ところどころで聞かれました。

 

急ぎの資料であれば、残業をして見直す場合もあります。

当然、残業代という費用が発生します。

 

ムダな費用ですね。

 

基本的には、上司や経営層に対して文句を言っていましたが、上記のようなフォーマットの話であれば、統一できるはずです。

(上司や経営層が変わったら、求められるフォーマットも変わることがありますが‥)

 

現場の中で、「これはムダな作業だ」と認識し、上司や経営層側に改善を求めずに、「再び起こらないように現場で対策しよう!」と考えることが重要だと思いました。

 

2. 終わりに

会計の本というと、数字がたくさん出てきて読みづらい印象があるかもしれませんが、本書はほとんど数字は出てきません。

 

本書は会計の本というより、経営の本だと思います。

 

会社経営において、会計を利用するという意味で、会計は二の次です。

経営書と思って読んだ方がいいかもしれません。

 

経営書はいろいろありますが、物語として楽しみながら、経営と会計を学びたい人は、ぜひ本書を手にとってみてください。

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