【79冊目】「財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方(著者:國貞 克則)」

記事まとめ

  • 「財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方(著者:國貞 克則)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「財務3表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)を読み解くには見るべきポイントがある」ということを学んだ
  • 財務3表を分析する方法を学びたい人に本書をオススメしたい

 

「財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方(著者:國貞 克則)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「たくさんの財務3表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)を見ながら、分析する方法を教えてくれる本」です。

 

本書は、会計の本ですが、会計用語はやさしく説明されるので、読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、1時間59分かかりました。

 

本書を読む前に前著である「財務3表一体理解法」を読んでます。

 

正直言って、本書は前著より難しかったです。

前著が簡単すぎたため、本書がより難しく感じたのかもしれません。

 

本書では、財務3表を分析する方法を説明しています。

その企業の業界内の位置付けや、その企業の財務状況が良いのか悪いのかの分析です。

 

この際、自動車業界など、実際の財務3表を使って分析し、分析する際のポイントが説明されます。

 

そのため、前著を読んで、財務3表が理解できたが、実際に、各企業の分析をしようとしたら、数字がいっぱいあって、どこをどう読み取ればいいのか分からず挫折した、という人に本書をオススメします。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

 

1. 「財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方(著者:國貞 克則)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方(著者:國貞 克則)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方」です。

 

タイトルの「財務3表」というのは、以下の3つを表します。

  1. 損益計算書(PL)
  2. 貸借対照表(BS)
  3. キャッシュフロー計算書(CS)

 

企業を分析するにあたり、これら3表のどこを見れば良いのかというポイントを示してくれる本です。

 

1-2. 著者について

著者は、「國貞 克則」さんです。

 

以下のウェブサイトを運営しているようです。

Bona Vita Corporation

 

運用しているTwitterアカウントは見つけることができませんでした。

 

経歴

「國貞 克則」さんの経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

1961年生まれ。83年東北大学工学部卒業後、神戸製鋼所入社。海外プラント輸出、人事などを経て、2001年にボナ・ヴィータ コーポレーションを設立して独立。

財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方

 

本書は、経営コンサルタントが書いた本です。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 財務分析の基本ポイントを知ろう
第2章 まず会社の状況をざっくりつかもう 〜基礎編
第3章 多くの財務3表を見てセンスを磨こう 〜ドリル編
第4章 実際に図表を作ってみよう 〜作図マニュアル編
第5章 より理解を深めるための補足

 

「です・ます調」

本書は、「だ・である調」ではなく、「です・ます調」です。

本ブログのような「○○です。」という文です。

 

会計の本ですが、会計用語はやさしく説明されるため、読みやすい本となっています。

 

概要

本書は会計に関する本です。

会計における、財務3表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)を分析し、その企業の財務状況を把握するための方法を教えてくれます。

 

企業分析で注目するのは、投資とリターン

僕はサラリーパーソン時代(2007年〜2018年)、自社の「利益」にだけ注目して、会社の状況を把握しようとしていました。

本書では、「利益」ではなく、「投資」と「リターン」に注目するように説明しています。

 

多くのビジネスパーソンは「売上」と「利益」に責任を持って仕事をしています。ですから、ビジネスで大切なのは、「売上」と「利益」だと思っている人が少なくありませんが、事業全体のことを考えれば、本当に大切なのは「投資」と「リターン」です。

財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方

 

例えば1億円の利益が出ているとしても、その会社が零細企業か大企業かで、すごさが変わります。

 

それよりは、事業全体として、健全であるかどうかを把握すべきです。

 

会社は基本的に以下の3つの活動を行ってます。

これは前著でも出てきた話です。

 

  1. お金を集める
  2. 何かに投資する
  3. 利益を上げる

 

「売上」と「利益」を確認するのは、事業の一部しか把握できていません。

上記3つの全体を把握するためには、「投資」と「リターン」を把握する必要があります。

これが、会社全体を把握することにつながるわけです。

 

4つの数値に注目する

著者が注目すべきだと主張した数値は4つです。

 

  1. ROE
  2. レバレッジ比率
  3. 総資本回転率
  4. 当期純利益率

 

この4つの数字を分析することで、財務諸表から次の5つを読み取ることができます。

 

  1. どのようにお金を集めてきているか
  2. それを何に投資しているか
  3. その投資した資産を、いかに効率良く活用して売上高を作っているか
  4. その売上高をどのように利益に変えているか
  5. 以上の事業全体のプロセスの中で現金がどのように動いているか

 

本書では、これらの分析の仕方を、実例をとおして学ぶことができます。

具体的には以下の7つの業界の財務諸表をもとに、説明されます。

 

  1. 電機
  2. 百貨店
  3. 飲食
  4. 携帯電話
  5. インターネット
  6. 卸売
  7. 金融

 

前著にも記載がありましたが、1つの企業の財務諸表を見ても、正しく分析することはできません

業界によって、設備投資の有無など、状況が違うからです。

 

また、同業他社であっても、事業内容が少し異なることがあるようで、そこは分析する上での注意点になります。

 

‥自動車業界のビッグ3であるトヨタ・ホンダ・日産は、自動車ローンなどの金融ビジネスを連結対象会社内に抱えており、しかも、その金融ビジネスの規模が小さくありません。業界平均は、かなりの規模の金融ビジネスを抱えたビッグ3の影響を受けているため、連結のPLとBSの形がマツダのものと少し異なっているのです。その意味では、マツダの事業実態を業界の平均値と比較するのなら、単独の財務データで見たほうがよいのかもしれません。

財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方

 

自動車会社ですが、連結子会社に金融会社が含まれているという例です。

 

そのほかの業界の企業も、1つの事業だけでなく、多くの事業を多角的に行っている企業は少なくないと思います。

 

企業分析するときは、その中身を十分注意して確認する必要がありそうです。

 

財務諸表による企業分析の方法を学ぼうと思っている人にオススメ

財務3表を作るときには、多くの事例を確認しなくても、やり方を簡単に理解できました。

前著は読みやすく、簡単でした。

 

ただ、財務諸表を分析する場合は、たくさんの事例を確認して、やり方を身につける必要があると感じました。

前著を読んだだけで、他企業の分析を行うのは、僕にとっては難しいことでした。

 

本書では、7つの業種の事例が載っており、いろいろな企業の分析を行うことになります。

一回読むだけでは、簡単には理解できませんでしたが、繰り返し読むことで、慣れていくのではないかと思ってます。

 

そのため、財務諸表による企業分析のやり方を実例をとおして学びたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①バランスシートのバランスは「均衡」ではない

財務諸表の貸借対照表はバランスシートとも言われ、BSと略されます。

 

「貸借対照表は、左右の数値が同じになるからバランス(均衡)シートと言う」と思っていたのですが、どうも違うようです。

 

では、なぜBSは「バランスシート」というのでしょうか。確かに「Balance」という単語には「均衡」といった意味があります。しかし、会計分野でBalanceという言葉が使われる場合は、通常「残余」とか「残高」を表します。つまりバランスシートとは、現金の残高はいくら、預貯金の残高はいくら、不動産の価値の残高はいくら、借金の残高はいくらといった、ある時点における財産の残高一覧表のことなのです。

財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方

 

「残高」という意味だということです。

 

結果的には「均衡」になるのですが、そもそもの意味は「残高」であるというのは、これから会計を使っていく者としては、しっかりと覚えておこうと思いました。

 

②財務分析でわかるのは経営者の意思

財務諸表には過去の状況が表れており、未来がどうなるかは分からないという記述がありました。

またもう一つ、財務分析では、経営者の意思が分かるということも記載されておりました。

 

会計の初心者は、財務分析をしたら即、会社の良し悪しがわかると思っています。確かに、債務超過になっているかどうかとか、効率的に経営できているかどうかなど、財務諸表から良し悪しがわかる点もあることは事実です。しかし、ここまで分析してきてお気づきかもしれませんが、財務分析をして見えてくるのは実は「経営者の意思」なのです。

財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方

 

業績が悪いという現在の状況は把握できるかもしれませんが、その先どうなるかは分かりません。

 

財務分析を行うと、業績が悪い状況で、経営者がどのような行動をとっているかを把握できるということです。

 

「設備投資を行って長期的に業績を回復させようとしている」「銀行からお金を調達して、しのごうとしている」などですかね。

 

もし投資を行っているのであれば、そういった経営者の意思を把握して、投資判断をすればよいのだと思います。

そのために、財務分析が必要になります。

 

2. 終わりに

僕は投資活動を行っていませんので、他社の分析をすることはあまりないです。

ただ、自社の分析をしたいと思ってます。

 

財務諸表を作って、自分の思いどおりに事が運んでいるかを確認したいのです。

 

「利益を投資にまわし、長期的に業績を出す」という意思があるにもかかわらず、実際にはうまくできていないこともあると思います。

そういったことを、財務諸表を分析することで、客観的に評価したいと思ってます。

 

そのために本書が役立つと思いました。

 

このように、財務諸表を分析したいと思っている人は、ぜひ本書を手にとってみてください。

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