【12冊目】「データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標(著者:マーク・ジェフリー)」

記事まとめ

  • 「データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標(著者:マーク・ジェフリー)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「マーケティングにおける効果測定の重要性とそのやり方」を学んだ
  • 商品やサービスをアピールするさまざまな方法(キャンペーンなど)において、その効果をうまく測れず、続けるべきか否かの判断に困っている人に本書をオススメしたい

 

「データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標(著者:マーク・ジェフリー)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「マーケティング活動において、効果測定がいかに重要かを説いてくれ、また、その方法をエクセルシートやときには数式も使う例を示しながら、詳細に教えてくれる本」です。

 

本書は0から商品/サービスを作ろうとしている起業家よりは、すでに商品/サービスを提供している起業家や会社員(マーケティング担当など)が読むような本だと感じました。

僕は前者ですが、起業後に読み直す予定です。

 

僕はマーケター(マーケティングを行う仕事人)ではないのですが、脱サラを目指しているためマーケティングの本を数冊読んでます。

マーケティングの経験がないため、ところどころイメージしにくい部分もありましたが、なんとかすべてを読み切りました。

 

マーケティング用語が多数出てきますが、ほとんどの用語は説明されるため、初心者でも読み進めることは可能だと思ってます。

 

ただし、僕は、数式などについては、読み飛ばしました

 

数式については、実際に効果測定をやりながら、手を動かすほうがいいと思ったからです。

今回は、本の内容(著者のマーケティングの考え方)を読み取ることに専念しました。

 

ちなみに、本書を読むのに、411分(6時間51分)かかってます。

 

本書を読んで、「効果測定」の重要さを感じました。

効果測定は、データ集め、データ仕分け、分析、計画変更などいろいろ含めてます。

 

とにかく、「何かを実行したらその効果を確かめる必要がある」と学びました。

「よく分からないけど、うまくいった/うまくいかなった」では、企業は成長しないと感じました。

 

また、効果測定は、すぐに反映されるものと反映されないものがあることも学びました。

 

何かを実施してすぐに、「あのキャンペーンは、売り上げ数値に影響があったのか?」と質問するのはやめようと思ってます。

その前に、「あのキャンペーンは、数値にすぐに影響するものなのか、しないものなのか」を確認することが正しい聞き方だと分かりました。

 

マーケティングは、短期的な売り上げ数値を上げるだけじゃない」ということです。

 

これを理解せずに、効果測定をすると、誤った測定結果により、効果測定がうまくできないことが分かりました。

 

このように本書は、「マーケティングはこうやりましょう」という本ではなく、「マーケティングの効果はこのように測定しましょう」という本です。

 

ただ、企業のマーケティングの例もたくさん出てくるので、効果測定だけでなく、効果があったマーケティング例も学べます。

 

そのため、マーケティング関係の本を探しているすべての人にオススメできる本です。

 

本記事では、僕が本書から学んだことをご紹介していこうと思います。


1. 「データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標(著者:マーク・ジェフリー)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標(著者:マーク・ジェフリー)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標」です。

 

タイトルの「データ・ドリブン・マーケティング」ですが、データ志向のマーケティングという意味です。

つまり、「データ」が重要だということになります。

データは、顧客の行動だったり、ウェブサイトに訪れるアクセス数だったり、いろいろ含まれています。

 

また、タイトルの「15の指標」は以下の引用文のとおりとなります。

著者は、「1〜5 : 非財務系指標」「6〜10 : 財務指標」「11〜15 : 新世代マーケティング指標」に分けています。(さらに「1-10 : 伝統的なマーケティング指標」)

 

1 ブランド認知率
2 試乗(お試し)
3 解約(離反率)
4 顧客満足度(CSAT : Customer Satisfaction)
5 オファー応諾率
6 利益
7 正味現在価値(NPV : Net Present Value)
8 内部収益率(IRR : Internal Rate of Return)
9 投資回収期間
10 顧客生涯価値(CLTV : Customer Lifetime Value)
11 クリック単価(CPC : Cost per Click)
12 トランザクションコンバージョン率(TCR : Transaction Conversion Rate)
13 広告費用対効果(ROAS : Return on Ad Dollars Spent)
14 直帰率
15 口コミ増幅係数(WOM : Word of Mouth、ソーシャルメディア・リーチ)

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

本書はこの1つ1つについて、企業の例やエクセルなどのツールを示しながら説明していきます。

 

原著について

本書は翻訳本です。

原題は「Data-Driven Marketing」です。


1-2. 著者について

著者は、「マーク・ジェフリー」です。

 

Twitterのアカウントを発見しましたが、2020年現在は更新されていないように思います。

Mark Jeffery(@mjjeffery)

 

経歴

「マーク・ジェフリー」の経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

ノースウェスタン大学 ケロッグ経営大学院 非常勤教授。同校のテクノロジー&イノベーション研究センターのテクノロジー・イニシアティブ・ディレクター。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

本書は大学教授が書いた本ということになります。

 

ただし、2020年現在は、以下のWebページのManagement Teamのプロフィール欄のとおり、Aquimo SportsのPresident & CEOになっていると思われます。

Aquimo Sports

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 マーケティング格差
なぜ8割もの企業が、データに基づくマーケティング意思決定をできないのか
第2章 何から始めるべきか?
データ・ドリブン・マーケティングの5つの障壁を乗り越える
第3章 10の伝統的なマーケティング指標
第4章 5つの重要な非財務系指標
①ブランド認知率、②試乗(お試し)、③解約(離反)率、④顧客満足度、⑤オファー応諾率
第5章 投資リターンを示せ!
4つの重要な財務指標
⑥利益、⑦正味現在価値(NPV)、⑧内部収益率(IRR)、⑨投資回収期間
第6章 すべての顧客は等しく重要‥ではない
⑩顧客生涯価値(CLTV)
第7章 クリックからバリューへ
インターネット・マーケティングの重要指標
11 クリック単価(CPC)、12 トランザクションコンバージョン率(TCR)、13 広告費用対効果(ROAS)、14 直帰率、15 口コミ増幅係数(WOM)
第8章 アジャイル・マーケティング
「ニアタイム」のデータを活用することで成果は5倍以上に
第9章 「まさにこれが必要だったんだ!」
解析マーケティングに重要な3つのアプローチ
第10章 データ・ドリブン・マーケティングに必要なITインフラ
何が必要でいくらかかるのか?
第11章 マーケティングの予算、テクノロジー、プロセス
上位企業と下位企業の大きな違い

 

「だ・である調」

本書は、「です・ます調」ではなく、「だ・である調」です。

本ブログのような「○○です。」という文ではなく、「○○である。」という文になります。

 

「だ・である調」であり、かつ、マーケティング用語や数式も少し出てくるため、読み応えがある本となってます。

 

ただし、ほとんどのマーケティング用語は説明がありますので、初心者が読んでも読み進めることは可能だと思ってます。

 

概要

本書は、日常生活ではなく、仕事に関する本です。

仕事の中でも、マーケティング、特にその効果測定についての本です。

 

製品/サービスを消費者に届けるために、たくさんの方法を実行すると思います。

ダイレクトメール、テレビCM、キャンペーン、訪問販売‥

 

それらについて、効果の有無を正しく測定(評価)できないと、「ムダなマーケティング費用がかかる」もしくは「効果があるのにやめてしまう」ということが起こってしまいます。

これでは企業が成長しません。

 

ただ、マーケティング担当者としては、「いろいろなマーケティング手法を同時にやっているため効果測定が個別にできない」「効果測定の方法がよく分からない」という意見が多いようです。

本書はそれら「効果測定」について、説明した本になります。

 

企業の例が有益(参考になる)

「効果測定」のやり方がメインの本ですが、それよりも、効果を出した企業のマーケティング手法の例も非常に参考になりました。

僕が参考になったのは以下です。

 

まずは、社員にテキパキと仕事をさせる方法で、「お金の力は大きい」と思った例です。

 

従業員は、フライトを定刻通りに運行できた場合、月に100ドルのボーナスを受け取れることになった。この効果は目覚しく、コンチネンタル航空は、運航スケジュールの正確性で第1位の航空会社になった。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

 

次は、企業相手に商売をしている企業が、その先の消費者のデータを集める方法です。

企業→代理店→消費者という構図になっており、代理店が消費者のデータを教えてくれなくても、キャンペーンによりデータを集めることができるという例です。

 

そのウェブサイトは、消費者がアクセスして容器に記載されているコードを入力し、ビールの消費量を報告すると、ポイントを得られるというキャンペーン・ウェブサイトであった。消費者は、獲得したポイントを使ってブランドのジャンパーや名前入りのビールの王冠、キャンプ用の椅子などと交換することができる。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

上記引用文の方法であれば、ヘビーユーザー(上記なら自社のビールをよく飲んでくれる人)のデータを集めることができます。

 

企業はデータを集められて、消費者はプレゼントがもらえるという、Win-Winの関係になっていると思いました。

 

逆にいうと、そういったキャンペーンは、「消費者に利益を還元します!」と言っていたとしても、裏では企業にメリットがあるということで、キャンペーンの裏側を知ることができました。

ただ消費者としては、だまされているわけでもなく、損しているわけではないため、良いキャンペーンの例だと思います。

 

この他にも、「キャンペーンや広告ごとに、会社のURLを異なるものにする」という方法もありました。

これであれば、消費者がどのキャンペーンや広告で、自社のホームページにアクセスしたかがすぐに分かります。

地域ごとにURLを変えておけば、どの地域からアクセスが多いかなども、アクセス解析(IPアドレス調査)などしないでも可能だと学びました。

 

このように、企業の例が豊富なので、読んでいて面白いですし、「自社でもやってみよう」と思うのではないかと思います。

 

効果測定は正しく行うこと

著者が主張していたのは、マーケティングにも種類があるため、効果測定の方法(指標)を正しく適用しないといけないということです。

 

マーケティングは、「直近の売り上げを上げる方法(バーゲン価格など)」や「長期的な売り上げを上げていく方法(商品を認識してもらうなど)」など、いろいろ種類があります。

それらについて、「長期的な売り上げが目的なのに、短期の売り上げ数値で評価する」ということをすると、正しく効果測定できておらず、マーケティング費用が正しく使われたか評価できません。

 

会社の経営者や上司が分かっていないこともあるようなので、しっかりと理解させる必要があると説いてます。

 

購買行動のサイクルでいうと、認知は実購買から最も遠く離れた手前の位置にある。したがって、認知向上マーケティングから実際の購買までの間には、大きな時間差が生じる可能性が高い。このため、認知向上やブランド・マーケティングを評価するにあたっては、財務系の指標はあまり役に立たない。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

上記の引用文のとおり、著者は、財務指標と非財務系指標に分けて説明しています。

それぞれ「どういうマーケティングはどういう指標で測定すればいいか」を詳しく説明しています。

 

マーケティングにおける正しい効果測定ができる社員になりたい人にオススメ

以上のように、本書では、各マーケティングの手法における、効果測定をメインに説明しています。

 

キャンペーンやダイレクトメールなどのマーケティング手法を実施しているが、その効果測定をうまくできていない人にとって有益な本になると思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①時には他社/他人と異なる行動を取る

マーケティングの効果測定とは異なりますが、他社/他人と異なる行動を取ることも、企業の成長に必要かもしれないと感じたところがありましたので紹介します。

 

調査によると、不況期において適切な戦略は、マーケティング投資を増加させることだ。‥ペントン・リサーチサービス社、クーパーズ・アンド・リブランド社、ビジネスサイエンス・インターナショナル社が共同で行った、1990〜1991年の不況期に関する調査によると、好業績企業は不況期にもマーケティング活動に積極投資することで顧客基盤を強化し、弱腰になっている競合からシェアを奪うことにも成功していたことが判明した。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

日本も資本主義ですので、企業は競争環境にさらされています。

競争で一歩先に出るためには、時には他社とは違う行動を取ることも大事だと感じました。

 

他社/他人と同じことをしていたら、同じような結果にしかなりませんから、あまり変化がないと思います。

 

特に、不況の時は、みな弱腰になっているので、そこで一気に駆け上がる戦略をとることも大事だと思いました。

勇気が必要だと思いますが、脱サラを目指している僕としては、失うものが少ないので、あまり好景気だと言えない2020年の今、一気に駆け上がる戦略を取る予定です。

 

②企業も消費者も「Win-Winな関係」となる戦略を作り出したい

企業も消費者も「Win-Winな関係」となることなど「ない」と思っていましたが、本書にはいろいろ出てきていました。

 

これらの戦略を考えた人は、本当に素晴らしいと思ってます。

そういう考えを思いつけるようになりたいと思いました。

 

実は、無償の補修は、レクサスにとっても大きなメリットがある。既に説明した通り、顧客ロイヤルティが非常に高いため、多くのレクサス・ユーザは買い替え時に新たなレクサスを購入するわけだが、この時に、今まで乗っていたレクサスを下取りに出すことになる。タッチアップペイントによる補修という低コストなメンテナンスを行うことで、サビつきを防止し、下取りしたレクサスの中古車としての価値を高く保つことができることを考えると、この補修サービスを無償提供することは、レクサス自身にとっても有意義なのだ。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

上記引用文で重要なのは、「多くのレクサス・ユーザは買い替え時い新たなレクサスを購入する」という部分だと思います。

 

これは、日々のデータ分析の結果で分かることです。

このデータ分析結果がないと、無償サービスはコスト費用がかかるだけのサービスになってしまいます。

 

マーケティング手法の効果測定だけでなく、本書ではとにかく、データ分析をする重要性がよく分かりました。

「データ・ドリブン」というタイトルどおり、データを使いこなせば強い企業になると思ってます。

 

③マーケティング活動は1つの成功ではなく、複数の成功を目指す

起業や研究開発においては、「失敗」は成功を導くものなので気にせず、たくさんやって1つでも成功すればいいという考え方をよく聞きます。

ただ僕は、マーケティングにおいては、すべてを成功させる気持ちでやるべきだと感じました。

 

既存のマーケティング費用を削減することができれば、新たなデータ・ドリブン・マーケティング施策に予算を回すことができるようになる。だからこそ、オファー応諾率の改善と送付単価の低減、そしてこれらの要素が相乗的にマーケティング費用の削減につながっていく構造を理解することが肝要なのだ。

データ・ドリブン・マーケティング - 最低限知っておくべき15の指標

 

マーケティングはそれぞれ費用がかかりますが、1つの成功や費用低減により、別のマーケティングを行うことができ、さらなる企業の成長につながると分かりました。

 

線形的ではなく、指数関数的に成長していくのではないかと期待できます。

 

そのため、1つ1つのマーケティング手法について、詳細なデータ分析(効果測定)を行うことは、必須条件だと思ってます。

 

2. 終わりに

本書を読むことで、マーケティングだけでなく、さまざまなことに対するデータ分析(効果測定)に興味を持ち始めました。

 

このブログの運営もそうです。

アクセス数などのデータを測ることができます。

そのデータを活用するかしないかは自由で、その後の成長を左右するかもしれません。

 

データ分析は確かにややこしい、難しいものだと思っています。

本書でも一部の効果測定は、数式が出てきました。

 

ただ、他社/他人が実施しない方法であれば、むしろ積極的に実施すべきだと思います。

同じことをしても同じ結果しか出ないでしょうからね。

 

他社/他人が苦手としている効果測定について、詳細に学びたい人はぜひ本書を読むことをオススメします。

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