【54冊目】「ブルー・オーシャン・シフト(著者:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ)」

記事まとめ

  • 「ブルー・オーシャン・シフト(著者:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「常識を疑い、顧客体験をすることで、ビジネスにおける新しい市場を開拓することができる」ということを学んだ
  • 価格競争や縮小傾向のある市場から脱出したい人に本書をオススメしたい

 

「ブルー・オーシャン・シフト(著者:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「ビジネスにおける新しい市場を開拓する方法を1つ1つの手順として教えてくれる本」です。

 

本書は、専門用語などは少なく、読みやすい本となってます。

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、380分(6時間20分)かかりました。

 

僕は前著の「ブルー・オーシャン戦略」を読んでいます。

 

ビジネスにおいて、新しい市場を開拓することは大事だと思います。

既存の市場にはすでに、人材もお金も豊富な大企業が居座っており、そういった企業と同じ土俵で戦うのは厳しいです。

インターネットビジネス(ブログやYouTubeなど)でも同じだと思ってます。

 

そのため、新しい市場を開拓し、その市場を独占的に支配することを目指すのは理にかなった戦略だと思ってます。

それが「ブルー・オーシャン戦略」です。

 

本書は、タイトルに「シフト」とあるように、レッド・オーシャン(競走状態にある既存市場)からブルー・オーシャン(誰もいない新しい市場)に移行する方法を教えてくれます。

チーム作りや、現状分析、戦略の立て方、経営層などへの説明などです。

 

一般的な企業でも、上記のようなことをやっていると思いますが、それは、レッド・オーシャンの中で勝ち上がるための方法だと思います。

本書では、そういった常識や慣習により狭まった今までの視点ではなく、ブルー・オーシャンを開拓するために必要な考え方ややり方を教えてくれます。

 

そのため、新しいビジネスで起業を考えている人や、会社の中でビジネス戦略を作る必要がある人にオススメです。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

 

1. 「ブルー・オーシャン・シフト(著者:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「ブルー・オーシャン・シフト(著者:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「ブルー・オーシャン・シフト」です。

 

タイトルの「ブルー・オーシャン」とは、競合がひしめき合っていない、縮小傾向にない、新しい市場のことです。

 

レッド・オーシャンは大多数の企業が競争する、既存の全業界を指す。ブルー・オーシャンは、新たに創造される業界すべてを指し、利益や成長はしだいにここから生まれるようになる。

ブルー・オーシャン・シフト

 

レッド・オーシャンは、価格競争や消費者の奪い合いで、血みどろとなっているような市場のことです。

既存の市場は、最初はブルー・オーシャンでも、後から競合企業が入ってくるため、レッド・オーシャンになってしまいます。

 

価格競争や消費者の奪い合いでは、大きな利益は期待できません。

そのため、「ブルー・オーシャンという新しい市場を開拓せよ」というのが本書の主張です。

 

原著について

本書は翻訳本です。

原題は「Blue Ocean Shift: Beyond Competing - Proven Steps to Inspire Confidence and Seize New Growth」です。



 

 

1-2. 著者について

著者は、「W・チャン・キム」と「レネ・モボルニュ」です。

 

両者とも、INSEADというビジネススクールの教授のようです。

INSEAD

 

両者のTwitterアカウントは見つけることができませんでした。

ブルー・オーシャン戦略のアカウントは以下です。

Blue Ocean Strategy(@BlueOceanStrtgy)

 

経歴

「W・チャン・キム」と「レネ・モボルニュ」の経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

INSEADの教授であり、同校ブルー・オーシャン戦略研究所の共同ディレクターを兼ねる。

ブルー・オーシャン・シフト

 

本書は、教授が書いた本となります。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 至高の先へ
第2章 市場創造戦略の基本
第3章 ブルー・オーシャン戦略家の発想
第4章 人間らしさ、自信、創造性
第5章 出発地点を決める
第6章 望ましいブルー・オーシャン・チームの構築
第7章 現状を明確にする
第8章 業界の規模拡大を妨げる苦痛を探り当てる
第9章 非顧客層の海を見つけ出す
第10章 市場の境界を体系的に引き直す
第11章 代替となるブルー・オーシャン戦略の立案
第12章 ブルー・オーシャン戦略の選択と短期の市場テスト
第13章 ブルー・オーシャン戦略の完成と実行
むすび 国家によるブルー・オーシャン・シフトの実例

 

「だ・である調」

本書は、「です・ます調」ではなく、「だ・である調」です。

本ブログのような「○○です。」ではなく、「○○である。」という文です。

 

専門用語はほとんど出てきませんので、読みやすい本となっています。

 

概要

本書はビジネスに関する本です。

ビジネスの中でも、戦略を作ることに特化しています。

 

ブルー・オーシャンという、まだ競合企業が争っていないような市場を開拓するための戦略です。

 

ブルー・オーシャン戦略は、ニッチな市場を狙うということではない

僕は前著の「ブルー・オーシャン戦略」を読んだときは、ブルー・オーシャン戦略は、ニッチな市場を狙うことだと思ってました。

特定の人しかいないような、マニアックな小さな市場です。

 

本書では、ブルー・オーシャン戦略を実施した企業の例がたくさん出てくるのですが、別にニッチな市場を狙っているわけではありません。

 

既存の市場で消費者が当たり前と考えていたことに対して、新しい発想でサービスを提供することで、既存の市場の人びとを引きつけることができます。

どちらかというとそういう考えです。

 

フライドポテトを作る調理器具のメーカーの例が出てきましたが、当初、メーカーも消費者も以下のように考えていました。

 

フライドポテトを作るときの常識
・熱々のフライドポテトを作るには揚げる必要がある
・揚げ物には多量の油が欠かせない

 

この常識の中で調理器具を作るメーカーは、レッド・オーシャンの考えです。

 

ブルー・オーシャンの考えは、「油で揚げずに、フライドポテトを作れないか」という考えとなります。

これにより、「スプーン1杯の油で、揚げずにフライドポテトを作る調理器」を作り出しました。

 

これは、既存の市場の消費者のニーズをとらえています。

既存の消費者以外の人を狙ったわけではないです。

 

既存の消費者さえも常識だと思っていたことを疑い、新しい市場を作り出した例となります。

 

常識を疑う

その業界の常識や慣習にとらわれていると、新しい市場を開拓することはできません。

「絶対に無理だ」と思われていることでも、新しい技術の発展や消費者の中の流行が変われば、物事も変わっていきます。

 

今まで無理だと思われてきたものでも、見直すことは可能になっていくということです。

 

常識を疑うことが絶対条件だと思いました。

 

これはメーカー(企業)視点だけではダメです。

消費者視点で考える必要があります。

消費者も常識や慣習に縛られているからです。

 

製品やサービスを実際に使う様子を観察して、どういった手順を踏むか、口には出さないが当然視する前提は何かを、あぶり出すのが重要なのである。

ブルー・オーシャン・シフト

 

消費者にアンケートを取ったり、実際に使ってもらった感想をもらうなどは、どの企業も実施していることだと思います。

ただそれだと、実は不便だと思っているのに、それに慣れてしまって、不便だと言わないことがあり、良い改善案を生み出すことができません。

 

既存の顧客は問題ないです。

すでに慣れて使ってもらってますからね。

 

ただ、顧客にならなかった人や、新しく顧客になろうとしている人は、その「慣れたら大丈夫」な手順が不便すぎて、顧客にならないのかもしれません。

 

そういった不便なことをあぶり出さないと、顧客のために良いサービスを生み出せないと分かりました。

 

常識や慣習は疑うべきですね。

 

現地に行く、現場で実際に使ってみる

サービスや製品は実際に使ってみないと不便さが分かりません。

 

メーカーが想定している手順で使っているとは限りません。

メーカーはそのサービスや製品を熟知しているから問題なく扱えるでしょうけど、新しく使う人は、恐る恐る試しながら使うわけですから、すんなりとはいかない人もいるはずです。

 

また、誰かに聞いた話で検討するのも良くないと思います。

当たり前のことが省略されている可能性があるからです。

 

例えば、大手テレビメーカーが南アフリカ市場への参入を検討するに際して、現地の人々と意見を交換したところ、テレビを購入せずにいる理由はテレビそれ自体とはまったく無関係だと判明した。電力普及率が非常に低かったのである。そこでテレビと一緒に自動車用バッテリーを販売したら、多大な新規需要の開拓につながった。

ブルー・オーシャン・シフト

 

現地の人は当たり前だと思っているから、不便であっても口に出さないことは多いのだと思います。

そういったことは、現場に行って、実際に現地で使ってみて初めてわかることだと思います。

 

成功するのは運もあるが、確率を上げる行動をとる

本書を含め、戦略本やマーケティング本などのやり方は、そのまま真似れば絶対に成功するというわけではないと思います。

ただ、成功する確率を上げるように行動をとることが大事だと思ってます。

 

言うまでもなく、ブルー・オーシャンにせよレッド・オーシャンにせよ、このような努力が実を結ぶかどうかは、すべての戦略施策と同様、結局のところは確率の問題である。それでもなお、戦略の本質とは成功の確率を高めることであり、ブルー・オーシャン・シフトのプロセスはまさにこれを実現するためにある。

ブルー・オーシャン・シフト

 

本書の戦略で必ず成功するとは言えませんが、何も考えずにやるよりは、成功する確率が上がりますし、成功すればなぜ成功したかがわかりますから、成功を継続することにもつなげられると思います。

 

戦略を立てて勝負をするのは悪くない方法だと思います。

 

ブルー・オーシャンに移行するための手順を知りたい人にオススメ

本書では、ブルー・オーシャンに移行するための手順や心構えを教えてくれます。

 

チーム作りや現状分析の仕方、戦略の立て方、戦略を経営層に紹介するやり方などです。

 

1つ1つの進め方を把握し、そのまま、流れに従ってビジネス戦略を立てたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①技術ではなく価値に重きをおく

僕は元ネットワークエンジニア(通信技術者)であるため、ついつい「技術」を中心に考えてしまいます。

新しい技術が出てきたらそれを使って何かをしないといけないと思ってしまいますし、そういった技術を使えば、価値があると思ってしまいます。

 

ただ、技術よりは、価値に重きをおかないといけないと学びました。

技術が良ければ価値があるわけでなく、技術を使って、価値を生み出す必要があるということです。

 

以下はパソコンの例です。

 

世界初のPCを発明したのはMITSだが、その技術を応用して買い手にとっての価値を飛躍的に高め、新たに誕生したPCのマスマーケットを支配したのは、アップルとIBMだった。

ブルー・オーシャン・シフト

 

また、以下は、技術はすごいのにうまくいかなかった例です。

 

セグウェイは驚異の工学的成果であり、2001年の発売時には技術イノベーション関連の話題をさらった。にもかかわらず、人々はどこに停めればよいのか、バスや列車に運び入れてもよいのか、歩道と道路のどちらで使うのか、などと困惑し、4000〜5000ドルを払って購入しようとはしなかった。

ブルー・オーシャン・シフト

 

技術が好きな人には売れるのかもしれませんが、大多数の人は技術にうとい(興味がない)のだと思います。

 

セールスフォース・ドットコムやグループセブのアクティフライのように技術が深く関係している場合でさえ、買い手に愛される理由は技術にあるのではない。むしろ、シンプルさ、使いやすさ、楽しさ、優れた効果である。

ブルー・オーシャン・シフト

 

世の中のほとんど人は、「シンプルさ、使いやすさ、楽しさ、優れた効果」にしか興味がないと思うことにします。

そして、これらを満たしたサービスを作り出すことに注力したいと思います。

 

②ブランドは結果として出来上がるもの

「ブランディング」という言葉に興味があり、それ関係の本を読もうと思っているのですが、本書でもブランドのことが書かれていました。

ブランドは作り上げるものではなく、結果としてできるものだということです。

 

アップルのブランドが強力なのは、製品やサービスが魅力的だから、つまり、世の中の最先端を行き、信頼性が高く、使いやすく、スタイリッシュだからである。グーグルのブランドに大きな価値があるのは、製品やサービスが目覚しい性能を発揮し、迅速で使いやすく、信頼できる結果を生むからである。要するにブランドとは、事業活動の結果であり、独立要因ではない。

ブルー・オーシャン・シフト

 

TwitterなどのSNSで、ブランドを作り上げようと思っていたのですが、結果が伴っていないとすぐにバレてしまい、うまくブランド力を築けない恐れがありそうですね。

 

ブランディング関係の本を読んで勉強していきたいと思いますが、まずは実績を作ることが重要だと思いました。

 

2. 終わりに

僕は「ブルー・オーシャン」という言葉が好きです。

よく頭の中で、「ブルー・オーシャンを狙わねば!」と繰り返してます。

 

他の人と同じことをしたくない性格のため、「ブルー・オーシャン」という言葉が気持ちがいいのだと思います。

 

みんなと同じことをしていても、同じような結果しか生まれないと思ってます。

そのため、価値が生まれない。

 

誰も持っていないようなものこそ価値が高まる傾向があると思ってます。

 

それが「ブルー・オーシャン」だと思います。

 

ビジネスでも自分自身でも、他社や他人とは異なる視点で考え、新しいものを生み出す価値ある人になりたいと思っている人は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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