【31冊目】「宇宙が始まる前には何があったのか?(著者:ローレンス・クラウス)」

記事まとめ

  • 「宇宙が始まる前には何があったのか?(著者:ローレンス・クラウス)」の本をまとめた
  • 本書を読むことで、「宇宙は、空間も時間もない『無』から始まり、偶然、もしくは、事象の不一致が発生し、今日が生まれた」ということを学んだ
  • 空想の話ではなく、物理学の観点から宇宙の創生について知りたい人に本書をオススメしたい

 

「宇宙が始まる前には何があったのか?(著者:ローレンス・クラウス)」を読みました。

本書について一言で紹介するなら、「物理学の観点から、宇宙が生まれた経緯を教えてくれる本」です。

 

本書は正直な話‥、難しかった!

 

物理学の用語が当たり前のように出てきます。

大学時代に1〜2教科だけ選択科目として量子力学を学びましたが、すでにほとんど忘れており、読むのに苦労しました。

 

ちなみに僕は、本書を読み終えるのに、332分(5時間32分)かかりました。

 

僕が本書を読み終えることができた理由は、本書の前に、以下のムックを読んでいたからです。

 

上記のムックは、本書の要点を抜き出し、宇宙論と量子力学について、分かりやすい図を交えながら説明している本です。

ムックを読んでいたおかげで、量子力学の話が出たときに、頭に図をイメージできましたので、本書を最後まで読むことができました。

 

ムックとは違い本書は、その物理学による宇宙の説明(証明)を、より詳しくしたものです。

学問の話もそうですが、それよりは考え方やその背景です。

宇宙を解き明かすための物理学の証明で、「Aさんによって発見されましたが、その前に、あまり表に出てきてないですが、実はBさんによってこんな発見があったことがきっかけです」のような話も出てきます。

 

単なる知識として宇宙創生を知りたい人は上記のムック、その背景を流れを追って詳しく知りたい人は本書だと思います。

 

が、何度も言うのですが、量子力学の知識がないと、読み進めるのは苦労するかと思われます。

 

さらに、哲学的な話も出てきますし、宗教(神による天地創造)に対する著者の意見も難しい言葉で出てきます。

(アメリカでは、科学と宗教がいまだにバチバチしているんだなぁと感じました)

 

ただ、読んでいてワクワクする部分もあり、その辺りを読み進めるときは、スラスラと進みます。

僕としては、スラスラと読んだり、じっくりと読んだりを繰り返すような本でした。

 

宇宙創生について、哲学的な話や宗教的な話を交えながら、頭を活性化させながら学びたいと思っている人には、本書がオススメです。

 

それでは本記事で、僕が本書から学んだことをご紹介していきます。



 

 

1. 「宇宙が始まる前には何があったのか?(著者:ローレンス・クラウス)」のレビュー

  • 1-1. 本のタイトルについて
  • 1-2. 著者について
  • 1-3. 目次と概要について
  • 1-4. 僕が学んだこと

 

「宇宙が始まる前には何があったのか?(著者:ローレンス・クラウス)」についてレビューします。

1-1. 本のタイトルについて

本のタイトルは、「宇宙が始まる前には何があったのか?」です。

 

ただ、「宇宙創生」だけでなく、宇宙の始まりから終わりまでを説明しています。

 

原著について

本書は翻訳本です。

原題は「A Universe from Nothing: Why There Is Something Rather than Nothing」です。

 

原題のタイトルの「A Universe from Nothing」のとおり、日本語版のタイトルである「宇宙が始まる前には何があったのか?」の答えは、「Nothing(無)」です。

この答えを導くまで、物理学の視点で証明を行うのが本書です。



 

 

1-2. 著者について

著者は、「ローレンス・クラウス」です。

以下のウェブサイトを運営しているようです。

Lawrence M. Krauss

The ORIGINS Project foundation

 

Twitterアカウントは以下のようです。

Lawrence M. Krauss(@LKrauss1)

 

経歴

「ローレンス・クラウス」の経歴については、本書によると以下のとおりです。

 

宇宙物理学者。アリゾナ州立大学にて「起源プロジェクト」を創設し率いる。

宇宙が始まる前には何があったのか?

 

宇宙物理学者が書いた本となります。

 

1-3. 目次と概要について

本書の目次は以下のとおりです。

タイトル
第1章 いかに始まったのか?
第2章 いかに終わるのか?
第3章 時間の始まりからやってきた光
第4章 ディラックの方程式
第5章 99パーセントの宇宙は見えない
第6章 光速を超えて膨張する
第7章 二兆年後には銀河系以外は見えなくなる
第8章 その偶然は人間が存在するから?
第9章 量子のゆらぎ
第10章 物質と反物質の非対称
第11章 無限の未来には

 

「だ・である調」

本書は、「です・ます調」ではなく、「だ・である調」です。

本ブログのような「○○です。」ではなく、「○○である。」という文です。

 

物理学の用語が頻繁に出てきますので、読み応えがある本となっています。

 

概要

本書は、日常生活でも仕事でもなく、宇宙に関する本です。

僕は宇宙関係の学生や研究者でもないため、趣味として本書を手に取りました。

 

本書のタイトルである「宇宙が始まる前には何があったのか?」の答えですが、本書の答えは、「無」です。

「無」とは、空間も時間もないことを指します。

 

この答えに行き着くまでに、数々の物理法則や宇宙を観測した結果が用いられています。

 

正直な話、僕はまだまだ理解ができていません

 

本書を完璧に理解するためには、「一般相対性理論」「量子論」「ダークマター」「ダークエネルギー」を学ぶ必要があると感じました。

それらの専門書を読み、もう一度本書を読めば、もっと楽しむことができると思ってます。

 

本書を読み終えて思ったことは以下のとおりです。

 

本書を読んで思ったこと
①地球が属する銀河ではなく、そのほかの銀河には生命がいそうだな
②生命が現れ消えてしまった、ということは、どこかの星では起こっていそうだな
③生命がいるかいないかを考えるのは、地球が属する銀河の中に絞って考えた方が現実味があって面白そう
④いや、この地球に生命がいることは偶然であるため、「生命は地球にしかいない」かも知れない

 

「宇宙ができておよそ137億年」「観測可能な宇宙に4000億の銀河がある」ということで、地球以外にも生命がいる可能性が高いと思いました。

 

‥が、実はそうでもない思いもあります。

 

(まだ完璧に本書を理解していないのですが)、宇宙が「無」から創られたことは、偶然のようなものであり、また、不均衡により、星ができていったということです。

 

つまり、地球に生命ができたのも、たまたまであり、もしかしたら、このような偶然は地球だけかもしれないと思っています。

 

要するに僕は、まだまだ全然わかっていないということです。

本書の内容も宇宙についてもです。

 

ただ、諦めません。

僕が諦めないというか、学者や研究者の人たちが研究し続けてくれています。

その研究結果を、死ぬまで確認させてもらいつつ、自分なりに理解していこうと思ってます。

 

本書の内容についても、時間が経てばアップデートされていくと思っています。

 

今後ももっと面白い発見がなされると思っています。

 

本書は、本書が書かれた時期までの物理学の結果が書かれています。

 

宇宙について、今後アップデートされるであろう情報を得るために、知識を蓄えておきたいと思っている人に、本書をオススメしたいと思います。

 

1-4. 僕が学んだこと

本書の内容とともに、僕が学んだことをまとめていきたいと思います。

 

①将来的に、地球が属する銀河以外の銀河は地球から見えなくなる

将来、と言っても「2兆年(!)」なのですが、地球が属する銀河以外の銀河は地球から見えなくなるようです。

理由を説明します。

 

まず、宇宙は膨張しています。

この膨張により、地球が含まれる銀河と、別の銀河はだんだんと離れていってます。

 

観測可能な宇宙は、前章で説明したインフレーションと同じように、これからどんどん光速より大きな速度で膨張することになるだろう。
‥今見えている銀河は、未来のある時点で、われわれからの後退速度が光速を超え、それ以降は見えなくなる。その銀河から出る光は、空間の膨張に逆らってこちらに接近することができず、われわれのところにはけっして届かない。その銀河は、地平線の彼方へ消えてしまうのだ。

宇宙が始まる前には何があったのか?

 

ちなみに、地球が銀河から離れることも、人間が膨張の影響を受けることもないようです。

重力により引っ張られているからです。

 

そして、この「後退速度が光速を超え、それ以降は見えなくなる」というのは、計算できるようです。

 

そうなるまでの時間は計算することができる。われわれの銀河系が属する局部銀河団に含まれる銀河たちは、重力の働きでひとまとまりになっているため、ハッブルの発見した宇宙の膨張によって互いに遠ざかることはない。一方、われわれの局部銀河団のすぐ外側にある銀河たちは、われわれからの後退速度が光の速度になる距離の、5千分の1ほどのところに位置している。それらの銀河が、われわれから光速で後退する地点に到達するまでには1500億年ほどかかるだろう。‥2兆年ほど経てば、それらの星から出る光の波長は、赤外偏移のため、観測可能な宇宙のサイズほどの大きさになるだろう。つまり、これから2兆年ほどで、局部銀河団に含まれる銀河を別にすれば、すべての天体が、文字通り姿を消すことになるのである。

宇宙が始まる前には何があったのか?

 

地球から星が見えなくなるわけではありません。

地球が属する銀河内の星は見えます。

 

ただ、太陽は50億年後に死んでしまうようです‥。

 

「今」がいかに大事かということ

本書でも語られていますが、宇宙が膨張していると考えたきっかけは、地球の近くの銀河が少しずつ離れていることでした。

つまり、近くの銀河がなかったら、この事実を発見できなかったということです。

 

そう考えると、「宇宙は膨張している」という発見は、「今」だからできたことです。

2兆年後ではできなかったわけです。

 

ここが面白いと思いました。

偶然なのか必然なのかわかりませんが、この発見は非常に良いタイミングの出来事です。

 

「今」と言っても、数年の単位ではなく、数億年とかの単位でしょうけど、2020年の「今」しか、得られない情報もあるのかもしれません。

学者や研究者が、研究し続ける意味は、将来の人々のためでもあると思っています。

 

②今後、宇宙関連のニュースや本を読む際に、知っておいた方が良さそうな知識をまとめる

今までも宇宙に関する本を読んでいますが、今後も本を読むことで、新しい発見があると思ってます。

それらの知識を覚えておいた方が、最新ニュースを読みやすくなるため、まとめておこうと思います。

 

宇宙関係
・観測可能な宇宙には、ざっと4000億もの銀河が存在する
・超新星とは爆発したばかりの星
・星が爆発するときには、ほんのわずかな期間だけ(1ヶ月程度)、100億個ほどもの星に相当する明るさで、可視光を放って輝く
・星のよく見える夜空に、10円玉程度の円の中に星がない暗い領域を入れると、そこには、10万個ほどの銀河が入っており、その1つ1つの銀河には数十億もの星が含まれている(現代の望遠鏡を使えば見える)
・宇宙の膨張の歴史を詳細に調べると、あるところで膨張速度が減速から加速へと変わったことが明らかになった

 

 

2. 終わりに

本書は「1章」の前の、「まえがき」と「はじめに」が、一番難しかったです。

物理学の話ではなく、哲学的な話が少し長めに語られています。

 

これは、宗教と科学の対立のような話でした。

「神が天地創造した」と信じる人にとっては、受け入れられにくい内容の本だと思われます。

 

そのため、彼らの考えに対する著者の考えがずっと語られています。

これは、本書の中でもそうですが、「まえがき」と「はじめに」が一番多く語られます。

 

もしその部分で読み進めなくなるようでしたら、飛ばしてもいいと思います。

「1章」からよんで、最後までいってから、「まえがき」と「はじめに」を読む方がいいです。

 

1章から11章の方が、物理学の話が出てきますが、その話を通り越せば、スラスラっと楽しみながら没頭して読んでいた自分がいました。

興味を持っている人は、物理学が難しくても面白く読める(部分がある)と思います。

 

宇宙の始まりやそれから現代、そして将来に渡る宇宙について知りたいと思っている人は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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